ニュース
30歳代から増える「痛風」 痛風発作を防ぐための保健指導
2014年05月01日

痛風は、「尿酸」という物質が体内で増加することで起こる病気だ。血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断される。尿酸値が高いと、痛風発作が起きやすくなる。
自覚症状がなくても「尿酸の結晶化」は確実に進んでいる
痛風発作の特徴的な症状は、関節の腫れを伴う痛みだ。症状はどの関節でも起こりえるが、足のことが多く、もっとも多いのは親指の付け根の関節だ。赤く腫れ、歩行困難になるほどの強い痛みが起こり、「風が吹いても痛い」と言われるほどだ。
痛風は男性に圧倒的に多くみられ、日本での患者数は約100万人で25年間で約4倍に増えた。最近では30~40歳代で発症する人が多い。女性でも、女性ホルモンの分泌が少なくなる閉経後には、痛風を起こしやすくなる。
痛風の原因となる尿酸は、体内で核酸からつくられる。生成と排出のバランスをとる仕組みが正常に働いていれば、尿酸値は一定に保たれる。ところが、何らかの理由で尿酸が過剰につくられたり、排出される量が減ったりすると、血液中の尿酸量が増え、高尿酸血症と診断される。
尿酸量が増えて濃度が高くなると、溶けきれなくなった尿酸が関節の中で結晶化し沈着するようになり、長い年月をかけてたまっていく。
注意しなければならないのは、高尿酸血症と診断されても、すぐに痛風発作を起こすわけではないということだ。自覚症状がなくても「尿酸の結晶化」が確実に進んでおり、身体に悪影響を及ぼす「非常に高いリスクに侵されている状態」であるのは確かだ。
「自覚症状が無いから大丈夫だろう」と、そのまま高尿酸血症を放置しておくと、尿酸の結晶は徐々に体内で蓄積され、さまざまな病気を引き起こす原因になる。
痛風治療の基本は「食事・節酒・運動」

コンピュータ断層撮影(CT)を用いた新しい診断法

掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2022 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「特定保健指導」に関するニュース
- 2021年12月21日
- 特定健診・保健指導の効果を10年間のNDBで検証 体重や血糖値が減少し一定の効果 ただし体重減少は5年後には減弱
- 2021年12月21日
- 【子宮頸がん】ワクチン接種を受けられなかった女性へのキャッチアップが必要 子宮頸がん検診で異常率が上昇
- 2021年12月21日
- 肥満や糖尿病の人ではFGF21の抗肥満作用が低下 朝食抜き・毎日飲酒・喫煙といった生活スタイルが影響
- 2021年12月21日
- 【申込開始】今注目のナッジ理論、感染症に関する教材が新登場!遠隔指導ツールも新作追加! 保健指導・健康事業用「教材・備品カタログ2022年版」
- 2021年12月20日
- 牛乳を毎日コップ1杯飲んでいる女性は脳卒中のリスクが低下 牛乳に血圧を下げる効果が?
- 2021年12月20日
- 「住環境」は健康増進にも影響 「断熱と暖房」が血圧や住宅内での活動量に寄与 足元が暖かいことも大切
- 2021年12月13日
- 早食いは肥満や体重増加につながる ゆっくり味わってよく噛んで食べるとエネルギー消費量を増やせる
- 2021年12月13日
- 【新型コロナ】子供の心の実態調査 食事を食べられなくなる「神経性やせ症」の子供がコロナ禍で増加
- 2021年12月13日
- 【新型コロナ】ファイザーのワクチンの3回目接種はオミクロン株にも効く? 抗体価は半分に減るものの2回接種より25倍に増加
- 2021年12月13日
- 【新型コロナ】日本人はなぜ感染・死者数が少ない? 風邪でつくられた免疫が新型コロナにも有効に働いている可能性 理研
最新ニュース
- 2022年08月09日
- 【新型コロナ】ノババックスのワクチンの3回目接種の結果 副反応の頻度は他のワクチンより低い
- 2022年08月04日
- 【新型コロナ】感染が疑われるときはどうすれば良い? 限りある医療資源を有効活用するために
- 2022年08月04日
- 【専門職の皆さまへ】地域・職域で実践できる飲酒・生活習慣改善指導!「DASHプログラム」特設ページ開設のおしらせ
- 2022年08月04日
- 「発達障害への理解と職場での対応」へるすあっぷ21 8月号
- 2022年08月02日
- 【新型コロナ】ストレスに弱くなり「頑張り」がきかなくなったのもコロナの後遺症?
~保健指導・健康事業用 教材~
-
アイテム数は3,000以上! 保健指導マーケットは、健診・保健指導に役立つ教材・備品などを取り揃えたオンラインストアです。 保健指導マーケットへ