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職場のメンタルヘルス対策 日本のうつ病への対応は最下位

 世界16ヵ国で行われた調査で、日本ではうつ病の同僚に対して「何もしない」と答えた人が40%と突出して高く、職場のメンタルヘルス対策が遅れていることが明らかになった。

 WHOによると世界では約3億5,000万人がうつ病を抱えているという。日本では、2008年のうつ病性障害の疾病費用は3兆901億円と推定され、このうち2兆円超が就業者の生産性低下による損失と非就業による損失とされている。

 調査は昨年2月、過去1年間に企業で働いたことがある16ヵ国の16~64歳の男女約1万6,000人を対象に、デンマークに本社がある製薬企業「ルンドベック・ジャパン」が行ったもの。
日本でも10人に1人がうつ病を経験
 それによると、日本で「今までにうつ病と診断されたことがある」人の割合は10%で、中国の6%、韓国の7%に次いで低かった。もっとも高かったのは英国の27%で、以下はオーストラリア(26%)、南アフリカ(26%)、トルコ、(23%)、米国(23%)が続いた。

 日本は14位と他国に比べて低いものの、10人に1人がうつ病の経験者であることが判明。16カ国中14カ国は10%を超えており、うつ病は国際的な問題であることがうかがえる。
 続いて、日本のうつ病経験者を対象に「うつ病になっていた時、仕事中に通常よりも頻繁に起こした行動」について調査を行ったところ、「単純な仕事を完了するのにいつもより時間がかかる」(43%)、「いつもよりミスが多くなる」(37%)が上位にあがった。このことから、仕事中のパフォーマンスが低下していることを実感している人が多いことがわかる。
 一方、「同僚がうつ病だと知った時にした行動」について聞いたところ、日本では「自分に何か役に立てることはないかと尋ねた」人の割合が16%にとどまり、16ヵ国で最下位。逆に「何もしない」との回答は40%で最も多かった。
うつ病の従業員に対するサポートの満足度は低い
 各国の管理職に「うつ病の社員に対して会社が行っているサポートを、全体的にどのように評価しているか」を質問。その結果、日本では「非常に良い/かなり良い」と回答した管理職は21%にとどまり、16ヵ国でもっとも満足度が低いことが明らかになった。
 日本版の調査を監修した上島国利・国際医療福祉大学医療福祉学部教授は「気分の落ち込みといったような気分的な症状が病気からくるものであると認識している人が73%と、うつ病の正しい理解が浸透しつつあることが明らかになった。一方で、集中力の低下、物事を決められない、忘れっぽいといった症状は、うつ病の症状としてあまり認識されていないことも浮き彫りになった」と述べている。

 「2015年中に労働安全衛生法の一部を改正する法律が施行され、企業のストレスチェック導入義務化に注目が集まっているが、うつ病に関しては予防から発症後の職場復帰への対応まで、包括的なメンタルヘルス対策を充実させることが求められている」と、上島教授は指摘している。

ルンドベック・ジャパン
[Terahata]

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