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MERSは基礎疾患のある患者が感染すると重症化 旅行時には相談を
2015年07月02日

中東呼吸器症候群(MERS)の感染は、今年5月以降に韓国で拡大しており、感染数は7月1日現在で死者33人を含む計182人。多くが韓国内の病院での院内感染によるものと考えられている。
高齢者や糖尿病、慢性肺疾患などの基礎疾患のある人は重症化しやすい
MERSは2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症で、原因となるウイルスはMERSコロナウイルスと呼ばれている。
国内でMERSに感染した疑いのある患者がみつかった場合、検査を迅速に実施し、感染の有無を確認できるよう、国は全国の自治体と検疫所にMERSウイルス検査のための試薬を配布するなどして、検査体制を整備している。
空港などの検疫所では、MERSの発生国からの入国者・帰国者でMERSに感染した疑いがある場合、MERSウイルスの検査や健康監視を行っている。検疫所のホームページやポスターの掲示を通じて、渡航者や帰国者に対する注意喚起を行っている。
特に高齢者や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人で重症化する傾向がある。中東地域からMERSの確定症例としてWHOに報告された人のうち、症状が悪化して死亡する割合は約40%とされており、死亡例の約90%は基礎疾患のある人との報告がある。
厚生労働省によると、MERSのおもな症状は発熱、せき、息切れなど。ヒト同士ではおもに飛沫感染(咳やくしゃみなどによる)または接触感染による感染するとみられている。
中東でのラクダへの接触や、中東・韓国での感染者との接触、医療機関への訪問を極力避けるよう促している。帰国後2週間以内の症状発生時にはただちに保健所へ連絡することも求めている。
以下のような要件にあてはまる患者で、他の感染症や病因が判明していない場合、MERSの可能性も考慮に入れるよう同省では注意を呼びかけている――
(1)38℃以上の発熱及び咳を伴う急性呼吸器症状を呈し、臨床的または放射線学的に肺炎、ARDSなどの実質性肺病変が疑われる人で、発症前14日以内に対象地域(アラビア半島や周辺諸国)に渡航・居住していた人。
(2)発熱を伴う急性呼吸器症状(軽症の場合を含む)を呈する人で、発症前14日以内に対象地域において、医療機関を受診もしくは訪問した人、MERSであることが確定した人との接触歴がある人、またはヒトコブラクダとの濃厚接触歴がある人。
(3)発熱または急性呼吸器症状(軽症の場合を含む)を呈する人で、発症前14日以内に、対象地域および韓国を訪れ、MERSが疑われる患人を診察、看護もしくは介護していた人、MERSと疑われる患人と同居(MERSが疑われる患者が入院する病室または病棟に滞在した場合を含む)していた人、またはMERSが疑われる患者の気道分泌液もしくは体液などの汚染物質に直接触れた人。
中東呼吸器症候群(MERS)について(厚生労働省)
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