ニュース
着けるだけで作業中の腰の負担が見えるセンサ内蔵ウェアを開発
2015年09月16日
着るだけで作業中の腰の負担を可視化することができるセンサ内蔵ウェアを、北海道大学大学などの研究チームが開発した。介護施設での実証試験は成功したという。
着るだけで作業中の腰の負担を可視化
さまざまな職場で作業員の負担や疲労の軽減、特に腰痛予防が求められる中、北海道大学大学院情報科学研究科の田中孝之准教授ら研究グループはこれまで作業を「軽労化」する取り組みを行ってきた。
いつ、どのような作業で、どの程度の負担がかかるのかを察知することができれば、直接的に腰痛の要因となる危険姿勢を避けることができ、また作業・労務管理、業務改善をする上で有益な情報を得ることができると考え、今回のセンサ内蔵ウェアを開発したという。
介護施設で実証試験 介護士の腰の負荷を計測
得られたデータをもとに、前屈姿勢など腰に負担のかかる姿勢をとったときなどに、腰椎にどれだけの負担がかかっているかをリアルタイムに計算する。
このウェアを使えば、作業者に危険姿勢を取っていることを警告したり、作業者の負担を管理したりすることができるという。研究チームは、介護施設で実証試験を行い、介護作業での介護士の腰の負荷を計測するのに成功した。
今後、同研究グループは、介護施設など労働現場で活用できる製品、サービスとして展開を検討しており、介護施設をはじめ、労働現場で活用できる製品・サービスの提供を目指している。
作業中の腰負荷データを蓄積し、ビッグデータ解析することで、腰負荷の軽減や人員配置の最適化など業務改善に繋がるソリューションの提供を行うための開発を進めていく予定だ。
北海道大学大学院情報科学研究科
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2024 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「健診・検診」に関するニュース
- 2024年04月25日
-
厚労省「地域・職域連携ポータルサイト」を開設
人生100年時代を迎え、保健事業の継続性は不可欠 - 2024年04月22日
- 【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
- 2024年04月18日
- 人口10万人あたりの「常勤保健師の配置状況」最多は島根県 「令和4年度地域保健・健康増進事業の報告」より
- 2024年04月18日
- 健康診査の受診者数が回復 前年比で約4,200人増加 「地域保健・健康増進事業の報告」より
- 2024年04月09日
- 子宮の日 もっと知ってほしい子宮頸がんワクチンのこと 予防啓発キャンペーンを展開
- 2024年04月08日
- 【新型コロナ】長引く後遺症が社会問題に 他の疾患が隠れている例も 岡山大学が調査
- 2024年03月18日
- メタボリックシンドロームの新しい診断基準を提案 特定健診などの56万⼈のビッグデータを解析 新潟⼤学
- 2024年03月11日
- 肥満は日本人でも脳梗塞や脳出血のリスクを高める 脳出血は肥満とやせでの両方で増加 約9万人を調査
- 2024年03月05日
- 【横浜市】がん検診の充実などの対策を加速 高齢者だけでなく女性や若い人のがん対策も推進 自治体初の試みも
- 2024年02月26日
- 近くの「検体測定室」で糖尿病チェック PHRアプリでデータ連携 保健指導のフォローアップなどへの活用も