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健診を受けない人ほど不健康 女性の4割が未受診 国民健康・栄養調査

 厚生労働省の2014年「国民健康・栄養調査」で、過去1年に健診を受けていない人は男性27.8%、女性37.1%であることが分かった。女性では30歳代で46.7%が健診を受けていないことが判明した。また、健診を受けていない人は、受けている人に比べて喫煙率や肥満率、血圧の平均値が高いことなどが判明。健診を受けていない人は不健康であることが示された。
女性の4割近くが健診を受けていない
 調査の結果、過去1年に健診を受けた人は男性72.2%、女性62.9%。女性の4割近くが受けていないことが分かった。年齢層別で見ると、女性では30歳代が46.7%と約半数が未受診。一方、男性の未受診は70歳以上が38.6%でもっとも多かった。
健診を受けていない人は不健康
 また、健診を受けていない人では、喫煙している割合(男性33.3%、女性10.5%)、運動習慣のない割合(男性70.0%、女性79.8%)、肥満者の割合(男性29.8%、女性24.4%)となっており、いずれも健診を受けている人よりも高かった。

 さらに、血圧の平均値も男性138.7mmHg、女性128.9mmHgと高く、健診を受けていない人でより不健康なことが示唆された。
低所得の人ほど健診を受けていない
 所得の低い人ほど健診を受けていない割合が高かいという結果も示されている。健康診断を受けていない人の割合を世帯所得でみると、年収600万円以上の男女に比べ、200万円以上~600万円未満(男性27.2%、女性36.4%)、200万円未満(男性42.9%、女性40.8%)となっている。
 「国民健康・栄養調査」は、国民の健康や栄養の状況、生活習慣などを把握するために厚労省が毎年行っている調査。ランダムに選ばれた約6,000世帯、約1万8,000人に、身長や体重、血圧、血液検査、食生活、運動、睡眠、飲酒、喫煙、歯の健康状態などを聞いている。

 なお、今回の調査で言う「健診」は、健康診断、健康診査、人間ドックを指し、がんのみの検診や妊産婦健診などは含まれない。

平成26年「国民健康・栄養調査」の結果(厚生労働省 2015年12月9日)
[Terahata]
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