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食育の知識のない人でむし歯のリスクが2倍に上昇 早期の食育が必要
2016年04月07日
食育の知識のない男子大学生はむし歯が増加しやすいことが、岡山大学の縦断研究で突き止められた。食育の知識のない人は2倍むし歯が増加しやすいという。
食育の知識のない人はむし歯になりやすい
研究グループは、食育の知識とむし歯のリスクについて、大学生2,184人を対象に、3年間の追跡調査を実施した。その結果、追跡できた562人のうち、食育の知識のある男子の36.0%、知識のない男子の51.9%で、むし歯が増えていることが分かった。
むし歯に影響を与える他の因子を調整した後、男子大学生では食育の知識のない人は知識のある人に比べ、2.0倍むし歯が増加しやすいことが判明。また、女子大学生では「甘味飲料をよく飲む」と答えた人が、1.9倍むし歯が増加しやすいことが分かった。
研究では、食育の知識がある人は、間食や夜食を食べない傾向があることも示された。海外での研究では、食に関する教育により甘い食べ物や飲料を控えるようになると報告されている。日本での食育推進により、食習慣を改善し、むし歯予防に貢献できる可能性が示唆された。
早期に食育をはじめるとむし歯を予防できる
同研究グループは、以前の横断研究で、食育とむし歯の経験に関連があることを報告している。今回得られた縦断研究の成果は、食育の知識とむし歯リスクとの関係をより強固にするものであるという。
現在、日本では食育は義務教育の授業として取り入れられている。今回、男子大学生において食育の知識とむし歯の関係が明らかになったことから、食育の知識を早期に習得することで、むし歯の予防につながることが期待できる、と研究グループは述べている。
研究は、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)予防歯科学分野の森田学教授、同大保健管理センターの岩崎良章准教授らの共同研究グループによるもので、科学誌「Nutrients」オンライン版に発表された。
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(歯)予防歯科学分野
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