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子供の事故防止に関する関係省庁連絡会議を設置

 政府はこのほど、子供の事故防止のため関係省庁が緊密に連携して取り組みを推進する「子供の事故防止に関する関係省庁連絡会議」を設置した。毎年、14歳以下の子供が300人以上も事故で亡くなっている現状を受けて、教育や保育施設の関係者への啓発や、事故防止の配慮がなされた安全な製品の普及などに総合的に取り組むのが目的。

 人口動態統計によると2014年には14歳以下の子供が事故によって371人も死亡しており、その事故の多くは商品やサービスを利用していた際の消費生活上の事故だった。記憶に新しいところでは6歳児の高層マンションからの転落事故、母親が生後7ヶ月の乳児をおんぶして自転車に乗っていたところ車と接触して転倒し、乳児が死亡した事故などがある。そのため子供の事故防止には保護者への啓発が大切なのはもちろんだが、安全な製品の普及も必要であると考えられている。

 一方で自治体やNPO、事業者の中には事故の予防や啓発に取り組んでいる先進的な事例も見られる。これらの事例を参考に予防や啓発をさらに広げていく必要があるが、子供の事故防止には事業者団体(製品メーカーや小売店など)、地方公共団体(消費者行政部局、母子保健部局など)、地域の関係者(事故防止のNPO、医療機関、PTAなど)といったさまざまな団体が関係している。

 このような理由から各省庁が所管分野ごとに収集・保有している事故情報や対策を全体で共有し、体系的な分析や効果的な取り組みを推進するため、子供の事故防止に関する関係省庁連絡会議を立ち上げることとなった。情報の共有という点では、事故情報なら製品起因の事故については消費者庁、救急搬送・火災については消防庁といったように、それぞれの省庁で把握している情報や管轄が異なる。そのため厚生労働省や文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、消費者庁、内閣府、警察庁、総務省消防庁の中から関係部署の課長らが連絡会議の構成員となることとなった。

 そのうえで人口動態統計や事故事例の分析、キッズデザイン受賞作品や啓発資料など取り組み事例の共有を行って、地方公共団体や地域の関係者、事業者など関係者に対して事故防止対策の推進を要請していく考え。第2回の会議は2016年9月ごろに行い、関係省庁から取り組み事例などの報告、消費者庁の分析結果の報告などを予定している。

第1回子供の事故防止に関する関係省庁連絡会議(消費者庁 2016年6月7日)
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[yoshioka]
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