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「認知症サポーター」は地域支援の担い手 認知症対策は「待ったなし」

 認知症有病数は2025年には700万人を超え、高齢者の5人に1人が発症するとみられている。「認知症サポーター」は、認知症の地域支援事業の担い手として期待されている。自治体では先進的な取り組みも始まっている。
5人に1人が認知症に 地域で支援する活動が必要
 認知症の有病者数は2012年時点で462万人と推計されており、2025年には700万人を超え、高齢者の5人に1人が発症するとみられている。認知症の人の暮らしを地域で支えていくために、近隣住民・地域で働く人たちの理解と支援という社会資源が不可欠だ。

 国は2015年1月、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)を策定し、厚労省をはじめとした12省庁による横断的な取り組みが始まっている。

 こうした状況をふまえ厚生労働省は、認知症施策の地域支援事業の論点として、▽地域支援事業、▽介護予防、▽認知症施策をそれぞれ推進する「介護予防・日常生活支援総合事業」を掲示した。

 地域支援推進員の活動については、▽認知症対応力向上のための支援の観点から、認知症サポーター養成講座や認知症カフェの開催など、▽相談支援体制の構築の観点から、認知症の人やその家族等への相談支援など、それぞれ取組が進められている。
認知症サポーターの活動は全国で期待されている
 認知症サポーターとは、特定非営利活動法人「地域ケア政策ネットワーク全国キャラバンメイト連絡協議会」が実施する「認知症サポーターキャラバン事業」における認知症サポーター養成講座を受講・修了した者を称する名称。

 「認知症サポーターキャラバン事業」は2005年度に開始され、2016年3月時点で750万を超える認知症サポーターが養成されており、2017年には800万人に増えると推定されている。

 同協議会は自治体と全国規模の企業・団体などと協催で認知症サポーター養成講座の講師役(キャラバン・メイト)を養成している。養成されたキャラバン・メイトは自治体事務局等と協働して「認知症サポーター養成講座」を開催する。

 認知症サポーター養成講座を受けた認知症サポーターは、認知症について正しく理解し、認知症の人やその家族を温かく見守る応援者であることが期待される。

 事業の開始当初から認知症についての正しい知識を得ることを契機に、地域や職域の認知症サポーターにより、認知症の人への具体的な支援を実践する活動が自主的に発生し、全国各地で展開されている。
認知症サポーターの「上級者」を育成
 認知症サポーターのスキルアップには、厚生労働省も本格的に取り組んでいる。認知症の人の増加に備え、より専門的な知識を持った「上級者」を講座で育成し、地域で活躍してもらう考えだ。

 介護施設は慢性的な人手不足が続いていて、地域で認知症の人を支える必要がある。厚労省は、認知症サポーターのうち意欲がある人に「上級講座」を受けてもらうことで、見守りや認知症の人の話を聞く「傾聴」などの活動に当たる人を増やしたい考えだ。

 養成講座では、認知症の詳しいメカニズム、生活習慣病の予防法、服薬や若年性認知症の知識などを学習する機会はあまりない。厚労省はこうした内容をまとめた教材をつくり、上級講座を開く自治体などに提供する。
自治体が認知症サポーターを支援する活動を展開
 認知症サポーターの取り組みの中には、認知症の人の日常生活を支え、住み慣れた地域での生活の継続に有用な社会資源へ結びつく例も多い。

 各種の実践活動に際しては、自治体ごとに認知症サポーター養成講座からステップアップした、さらなる知識向上の学習会、実践活動に向けた実技演習など、認知症サポーターのための講座が開催されている。

 全国キャラバン・メイト連絡協議会が2015年に、認知症サポーターキャラバン事業を実施する都道府県、市区町村を対象に行ったアンケートには、認知症サポーターの活動について1,301の自治体が回答した。

 認知症サポーターの活動を把握している自治体が提供しているサービスは、「オレンジカフェの開催または参加」「認知症サポーター養成講座の開催協力」などに加え、「認知症の人やその家族を対象とするサロンの開催または参加」「介護予防教室等への協力」「認知症サポーターがいる店舗の登録」「SOSネットワーク等への登録」「通所施設・入居施設等の行事協力」「キッズサポーター(小中高校生)による認知症の人との交流」など多彩だ。
認知症サポーターの意欲的な取り組み
 「自宅を週1回開放し、ボランティアで居場所を提供し活動している」(香川県多度津町)、「特定の方(認知症、独居)に毎日交代で訪問している(5~6人)」(高知県日高町)など、地域で支援を工夫している認知症サポーターもいる。

 「認知症サポーターの中から希望者が継続研修を受け、あったかサポーターとして、在宅の認知症の人の見守り、話し相手等を行う」(北海道当別町)、「認知症サポーター養成講座を終えた人達の中で希望者を募り、認知症専門ボランティアとして養成している」(福島県白河市)、「サポーターがさらに研修を受け、認知症協力応援隊員として活動中。隊員がペアとなり、認知症高齢者を訪問し傾聴を行う」(熊本県上天草市)など、認知症サポーターの上級講座を設け、活動するしくみづくりを行っている例もある。

第4回認知症高齢者等にやさしい地域づくりに係る関係省庁連絡会議(厚生労働省 2016年5月31日)
第58回社会保障審議会介護保険部会(厚生労働省 20165月25日)
地域ケア政策ネットワーク全国キャラバンメイト連絡協議会

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[Terahata]

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