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大腸がん検診 定期的に受けている人は4割未満 認知進まず
2016年09月15日

大腸がんは、近年日本で増加しており、患者数や死亡者数が多いがんだ。早期発見して治療すれば95%以上が治るが、大腸がん検診を定期的に受けている人は4割未満で、検診の内容を知らない人が4割以上に上るという。
大腸がんの95%以上は治せる 放置すると進行
高齢化や食生活の変化などにより、大腸がんを発症する人の数がこの30年間で約6倍に増え、がん罹患数予測の第1位、がん死亡数予測の第2位となっている。女性でも大腸がんは、がん死亡原因の1位になっている。
大腸がんは早期発見・早期治療で95%以上が完治するが、放置していると進行する。大腸がんは進行するまでほとんど自覚症状がないが、進行度によって5年生存率は下がる。そのため定期的に検診を受けることが重要となる。
大腸がんの検査としてまず行われるのは「便潜血検査」(検便)だ。大腸がんやポリープがあると、便に血液がつくことがある。大腸からの出血が認められる場合、大腸内視鏡検査などが行われる。精密検査受診者のおよそ5%が大腸がんで、6割は良性疾患と診断されるという。
自治体や職場で行われる大腸がん検診では、40歳以上の人に「便潜血検査」が推奨されている。自宅で採取した2日分の便を提出し、便に血液が混じっていないかどうかを調べる。
2回のうち1回でも陽性になれば「要精密検査」となり、大腸内視鏡検査などが行われる。精密検査受診者のおよそ5%が大腸がんで、6割は良性疾患と診断されるという。
大腸がん検診を受けている人は4割未満
大腸がん検診の啓発活動を推進するNPO法人ブレイブサークル運営委員会が実施した「大腸がん検診に関する意識調査」では、大腸がん検診(便潜血検査)を毎年受けている人の割合は4割未満で、大半が検診の内容を知らないという。
早期の大腸がんであれば、開腹しないで内視鏡で取り除くことができ、患者の負担は大きく減る。同NPO法人によると、大腸がん検診の定期的な受診で、大腸がんで死亡するリスクは60~80%減少するという。
同NPO法人では、大腸がん検診に関する調査を2012年から毎年行っている。今回の調査対象は、検診の対象世代である40歳~60歳代の男性7050人、女性7010人で、インターネットにより実施された。
その結果、大腸がん検診を「毎年受けている」と回答した人は39.9%で、前回の調査に比べ2.1ポイント上昇した。一方で、「全く受けたことがない」と回答した人は28.3%。その理由として、「費用がかかるから」「どんな検診内容なのか知らなかったから」「便の提出が面倒くさいから」などが挙げられた。
職場の健康診断メニューが大きく貢献

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