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麻しんと風しんの感染拡大を防ごう ~厚労省と内閣府が情報をまとめる
2016年12月05日
今年8、9月、コンサート会場や空港での感染者が拡大した麻しんは、妊娠中にかかると流産や早産を起こす可能性がある。また、風しんも妊娠中の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんに先天性の障害が生じるおそれがあり、注意が呼びかけられてきた。麻しんと風しんについて理解を深めるためのサイトを紹介する。
麻しんは麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症。国立感染症研究所による発生動向調査によると、平成28年の11月24日までの感染者数は153人。コンサート会場や空港で感染が広がった時期に比べれば発生者数は落ち着いているものの、11月14日から20日までの間でも、神奈川県内で1人が麻しんの診断を受けている。
麻しんは非常に感染力が強く、空気感染もするため、1人の感染者から流行を引き起こす可能性もある。特に10代、20代の中には一度も麻しんの予防接種を受けていない人がいることや、一回の接種で十分な免疫が獲得できていない人もいることから注意が必要とされている。
そのため厚生労働省はこのほど、麻しんの情報をまとめたページを開設。よくある質問などについても回答をまとめ、情報が得られるリンク先も紹介している。
▶ 麻しんについて(厚生労働省)
一方、風しんは麻しんほど感染力は強くないものの、感染したことに気づかない人もいて、知らず知らずのうちに感染を広げることも多い。特に妊娠中の女性が感染したとき、おなかの赤ちゃんが「先天性風しん症候群」にかかるおそれがあるのは深刻な問題である。
実際、平成24年から25年に大流行したときは45人の赤ちゃんが同症候群と診断されたが、感染した妊婦の多くは身近な人以外からうつったとみられ、社会全体で感染を防ぐ必要性が訴えられている。

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