ニュース
人間ドックで最先端の予防・先制医療 つくば予防医学研究センター
2017年01月26日

筑波大学附属病院は、予防・先制医療研究の機能を兼ね備えた人間ドック「つくば予防医学研究センター」の受診予約を2017年2月1日からスタートし、4月からサービス
提供を開始すると発表した。同本センターは、国内でも数少ない予防・先制医療研究の機能を有する人間ドックとなる。
予防・先制医療研究の機能を有する人間ドック
「つくば予防医学研究センター」は、検査の提供のみならず、健診によって得られたデータやヒト試料を予防・先制医療の研究に活用する、国内でも数少ない予防・先制医療研究の機能を有する人間ドック。
人間ドックとして最先端の医療機器を利用しつつ、臨床現場で経験を積んだ豊富な知識とスキルを有する医師、看護師や技師が診察・検査に当たり、受診者の健康増進と病気の早期発見に努めるという。
病気が発見された場合は、筑波大学附属病院の専門医による高度な治療をスムーズに受けられ、健康な人に対しては、よりいっそうの維持増進を図るために、「つくばスポーツ医学・健康科学センター」への橋渡しを行い、生活習慣病予防や改善のための科学的エビデンスを取り入れた効果的なプログラムを提供する。
通常の人間ドックは、病気やそのリスクの早期発見を目的に運用されるが、同センターではドック機能のみならず、大学病院のもつ研究機能を十分に生かし、検査で得られた疫学データやヒト試料を疾病罹患・重症化予測システムの開発や、がんの新規早期診断マーカー開発などに役立てていく。
さらに、オミックス解析拠点として1月に本学に設置された、「プレシジョン・メディスン開発研究センター」とも連携する。「オミックス」情報とは、遺伝子の発現やタンパク質の構造、細胞内の全代謝物質など生体中にある分子全体についての網羅的な情報で、疾患の予防、診断、治療、予後の質の向上に役立てられる。
個人の遺伝子、血清タンパク質、画像などの各種バイオマーカーを用いて、各個人の将来起こりうる疾患を予測し、医療介入を早期に行うことで発症を未然に予防する「先制医療」を提供するための科学的根拠を築いていく。さらに、治療においても各個人に最適な薬の種類や量を決める「精密医療」を行うためのエビデンスも構築していく。
筑波大学附属病院
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「健診・検診」に関するニュース
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
- 2025年02月17日
- 働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
- 2025年02月12日
-
肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より - 2025年02月10日
- 【Web講演会を公開】毎年2月は「全国生活習慣病予防月間」2025年のテーマは「少酒~からだにやさしいお酒のたしなみ方」
- 2025年02月10日
- [高血圧・肥満・喫煙・糖尿病]は日本人の寿命を縮める要因 4つがあると健康寿命が10年短縮
- 2025年01月23日
- 高齢者の要介護化リスクを簡単な3つの体力テストで予測 体力を維持・向上するための保健指導や支援で活用
- 2025年01月14日
- 特定健診を受けた人は高血圧と糖尿病のリスクが低い 健診を受けることは予防対策として重要 29万人超を調査
- 2025年01月06日
-
【申込受付中】保健事業に関わる専門職・関係者必携
保健指導・健康事業用「教材・備品カタログ2025年版」 - 2024年12月24日
-
「2025年版保健指導ノート」刊行
~保健師など保健衛生に関わる方必携の手帳です~ - 2024年12月17日
-
子宮頸がん検診で横浜市が自治体初の「HPV検査」導入
70歳以上の精密検査無料化など、来年1月からがん対策強化へ