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特定健診受診者の6割が「血圧」「脂質」「血糖」リスクあり 270万人を調査
2017年02月23日
2014年度に特定健康診査(特定健診)を受診した健保組合被保険者(40~74歳)の6割が「血圧」「脂質」「血糖」の何らかのリスクをもっており、リスクのある人では本態性(原発性)高血圧症がもっとも多く、生活習慣病関連疾患が上位を占める――健康保険組合連合会(健保連)の調査で最新の状況が明らかになった。
受診者の6割が「血圧」「脂質」「血糖」のリスクあり
健康保険組合連合会(健保連)は、2014年度の特定健診を受診した被保険者(40~74歳)を対象に、「被保険者(40~74歳)の健康状態と生活習慣病に関する調査分析」を実施した。
特定健診を受診した被保険者270万4,001人(男性 202万3,161人、女性 68万840人)を対象に、問診回答による食習慣や「肥満」の状況のほか、「血圧」「脂質」「血糖」の健診検査値が保健指導基準値以上(受診勧奨基準値を含む)の該当者の割合並びにこれら業態別の傾向について調査した。
それによると、「肥満」に該当する者の割合は40.8%で、男女別にみると、「肥満」は男性で48.1%、女性で19.2%と、男性の割合が圧倒的に高い。
「肥満」の該当者を業態別にみると、(1)建設業(50.0%)、(2)運輸業(46.5%)、(3)その他のサービス業(45.7%)で比較的高い割合となっている。
「血圧」「脂質」「血糖」の検査値において、いずれのリスクも保有していない者の割合は全体の39.0%となっており、約6割が何らかのリスクを保有している。
「肥満」リスク保有者では「本態性高血圧」がトップ
健診検査値のリスク該当者が多いのは、(1)「血圧」(14.1%)、(2)「血糖」(12.6%)、「血圧」「血糖」(9.5%)となっている。男女別にみると、「リスクなし」は男性 31.4%、女性 61.4%となっており、リスクを保有している者の割合は男性では約7割、女性では約4割と、男性が圧倒的に多い。


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