ニュース

働きやすく生産性の高い企業・職場を表彰―最優秀賞に3社を決定

 厚生労働省はこのほど、第3回「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」(委託事業)の表彰対象企業13社を決定。
 最優秀賞(厚生労働大臣賞)では、大企業部門にハクブン(神奈川県)、中小企業部門にアップコン(神奈川県)と荒木組(岡山県)の3社が選ばれた。
 2月5日にはイイノホール(東京都千代田区)で表彰式とシンポジウムが開かれる。
 表彰事業は平成28年度から行われており、企業における生産性向上と雇用管理改善(魅力ある職場づくり)の両立を促進するのが目的。

 今回は全国45の企業・職場から応募があった。審査の結果、最優秀賞3社のほか、優秀賞(職業安定局長賞)に3社、キラリと光る取り組み賞(同)に7社の計13社を選出。いずれも大企業部門と中小企業部門に分けて選出しており、中小企業部門は常時雇用する労働者が300人以下の事業主を対象としている。

健康活動をした社員にポイントを付与
 このうち中小企業部門で最優秀賞となったアップコンは建設業で、従業員数は35人。

 同社は、ウオーキングや禁煙などを行った従業員にポイントを付与し、貯(た)まったポイントでギフトなどと交換できる「健康活動ポイント制度」を実施。この取り組みで、従業員の病欠や遅刻の大幅減少に成功した点が評価された。

 また生産性の向上に関わる取り組みとしては、全社員が入社して1年以内に日本語検定3級に合格することを必須とし、コミュニケーション能力の向上や報告書作成時間の短縮につながっている点などが挙げられる。

 実際に、2014年度に比べて2017年は報告書作成時間が60%ほど短縮したという。現場では新技術も積極的に導入し、生産効率の上昇をはかっている。

 さらに同社には定年退職制度がなく、能力とやる気があれば年齢に関わらず就労できる環境を整備。年齢による処遇の変更をしない点も、評価を受けた大きなポイントとなっており、過去には80歳以上まで働いた社員もいるという。

生産性向上や業務効率化への積極的な取り組みを評価
 そのほか大企業部門で最優秀賞を受賞したハクブン(従業員2018人)は、全国各地にヘアスタジオを展開。社員の希望する時間帯で働けるように集客を工夫したり、作業のマニュアル化や給与体系の工夫で働きやすさと生産性向上を両立したりしている点などが評価された。

 またアップコンと同じく、中小企業部門で最優秀賞となった荒木組(従業員203人)は、社内コミュニケーションの活性化をはかる「ありがとうカード」の導入、休暇取得の促進、ドローンやIT活用による業務効率化などが評価のポイントとなった。

[yoshioka]
side_メルマガバナー

「産業保健」に関するニュース

2025年08月21日
令和7年(1月~7月)の自殺者は11,143人 前年同期比で約10%減少(厚生労働省)
2025年08月21日
歯の本数が働き世代の栄養摂取に影響 広島大学が新知見を報告
2025年08月20日
育休を「取りたい」若者は7割超 仕事と育児との両立で不安も 共に育てる社会の実現を目指す(厚生労働省)
2025年08月13日
小規模事業場と地域を支える保健師の役割―地域と職域のはざまをつなぐ支援活動の最前線―
【日本看護協会「産業保健に関わる保健師等の活動実態調査」】〈後編〉
2025年08月07日
世代別・性別ごとの「総患者数」を比較-「令和5年(2023)の患者調査」の結果より(日本生活習慣病予防協会)
2025年08月06日
産業保健師の実態と課題が明らかに―メンタルヘルス対応の最前線で奮闘も、非正規・単独配置など構造的課題も―
【日本看護協会「産業保健に関わる保健師等の活動実態調査」】〈前編〉
2025年08月05日
【インタビュー】2週間のデトックスで生産性が変わる?
製薬の『アルコールチャレンジ』に学ぶ健康経営
2025年07月28日
日本の「インターバル速歩」が世界で話題に 早歩きとゆっくり歩きを交互に メンタルヘルスも改善
2025年07月28日
肥満と糖尿病への積極的な対策を呼びかけ 中国の成人男性の半数が肥満・過体重 体重を減らしてリスク軽減
2025年07月28日
1日7000歩のウォーキングが肥満・がん・認知症・うつ病のリスクを大幅減少 完璧じゃなくて良い理由
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,800名)
登録者の内訳(職種)
  • 医 師 3%
  • 保健師 47%
  • 看護師 11%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 20%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶