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体重計はもっていても使わない人が45% 体重測定をしない理由は男性は「面倒くさい」 女性は? 意識調査

 オムロン ヘルスケアが実施した調査によると、体重計(体組成計を含む)をもっている人は全体の86%にのぼり、ほとんどの人は体重計を所有しており、3人に1人は週5日以上測定している。

 一方で、体重計はもっていても活用していないという人も45%に上り、体重測定を行っていない理由では、男性では「面倒くさい」、女性では「現実逃避」が多く、体重測定に対する意識に男女間で差があることが明らかになった。

体重計をもっていても2人に1人は使っていない

出典:オムロン ヘルスケア、2022年
 オムロン ヘルスケアは、健康診断などで判定されている体格指数(BMI)が標準および肥満度1~4の30代~50代の男女を対象に、ふだんの体重測定の状況や健康意識に関する調査を実施した。

 その結果、体重計(体組成計を含む)をもっている人は全体の86%にのぼり、うち3人に1人(33.2%)は習慣的に測定(週5日以上測定)していた。

 一方で、月に数回、または測定していないと回答した人も、ほぼ2人に1人(44.5%)に上り、体重計はもっていても活用していない人も多いことが浮き彫りとなった。

 さらに、体重測定を行っていない理由は、男性では「面倒くさい」、女性では「現実逃避・体重計に乗るのが怖い」がもっとも多く、男女間で体重測定に対する意識に差があることが分かった。

 体重を測っている人の目的は「日々の体調管理」がもっとも多く約50%。また、測定頻度が高い人ほど体重を管理できていることも示された。

 「体重増加・肥満の体への影響」を認識している人は全体の95%。リスクが高いと考える疾病・症状として、「2型糖尿病」を回答した人がもっとも多く、続いて「高血圧」が挙げられた。

 調査は、全国の30代~50代の男女1,306人を対象に、2021年11月~12月にインターネットで実施された。同社は、通信機能付きの体重計・体重体組成計の販売や、同社の機器で測定した血圧や体重、体温などのデータを管理できるスマートフォンアプリなどを展開している。

 体格指数(BMI)は、体重(kg)÷身長(m)の2乗で算出される。日本肥満学会は、体格指数(BMI)値に応じて18.5~25未満を「普通体重」、25~30未満を「肥満度1」、30~35未満を「肥満度2」、35~40未満を「肥満度3」、40以上を「肥満度4」と判定している。

1日に1回体重計にのり、体重のデータを上手に活用

 調査結果について、京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室室長の坂根直樹先生は、次のようにコメントしている。

 今回の調査では、肥満によって引き起こされる糖尿病など疾患リスクは理解しているものの、男性では「面倒くさい」、女性では「現実逃避」が測定しない理由であることが明らかとなりました。そして、女性では肥満度が上がるにつれてその傾向が顕著となりました。

 体重が増えているとなんとなく感じている時は体重計にのりたくないものです。その結果、久しぶりに体重計にのると驚くほど体重が増えている時があります。

 ダイエットを成功させる最初のステップは体重計にのる習慣をつけることです。毎日、体重計にのる習慣がつけば、毎日の食事や運動が体重に与えている影響がよくわかります。さらには、平日は体重が減るが、週末に体重が増えるなど曜日によるパターンも明らかとなってきます。

 外来で「体重の方はいかがですか?」と尋ねると、体重計にのる習慣がある人は「○○.○kgです」と100g単位で答えられます。それに対して、肥満の人は「だいたい○kgくらいです」とアバウトに答えられます。

 最近は体重計や活動量計と連動したアプリも出てきて、上手に活用されている人もいます。「カロリーだけでなく、塩分の多い食事をした時も体重が増える」「2日食べ過ぎると、元に戻すのに1週間ぐらいかかる」など体重のデータを上手に活用している人もいます。

 最近の研究では、減量成功だけでなく、減量成功後のリバウンドにも体重測定の頻度が関係することがわかってきました。まずは、1日に1回体重計にのる習慣をつけて、日々の体重変化に興味を持つことが大切ですね。

体重測定を行っていない理由は「面倒くさい」「体重計に乗るのが怖い」

 体重計(または体組成計)を保有している人は、全体の86%。そのうち、33.2%の約3割の人が習慣的に体重測定している。一方で44.5%の人が、体重測定回数が月3回以下と回答。

出典:オムロン ヘルスケア、2022年

 体重測定を行っていない理由の第1位は、男性が「面倒くさい」。女性は「現実逃避・体重計に乗るのが怖い」。

出典:オムロン ヘルスケア、2022年

 体重を測っている人の目的は「日々の体調管理」が最も多く約50%。また、測定頻度が高い人ほど体重を管理できている。

出典:オムロン ヘルスケア、2022年

 「体重増加・肥満の体への影響」を認識している人は全体の95%。リスクが高いと考える疾病・症状は「糖尿病」の回答が最多で、「高血圧」「脂質異常症」と続く。

出典:オムロン ヘルスケア、2022年

オムロン ヘルスケア
[Terahata]

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