ニュース
「産業保健のあり方に関する検討会」が初開催 ストレスチェックや女性の健康、治療と仕事の両立支援などが重点課題に
2022年11月08日
労働者の健康保持増進に関する課題は年々多様化しており、現場のニーズの変化に対応した産業保健体制や活動の見直しが求められている。 より効果的に産業保健活動が推進されるよう、今後産業保健が担うべき役割や連携の在り方等について、「第1回 産業保健のあり方に関する検討会」が2022年10月に開催された。
職場における健康課題は多様化・深刻化
労働安全衛生法が制定された当時には想定されていなかった健康課題が生じており、年々深刻化している。
法令が想定する産業保健活動と実態の乖離
法令に規定されている産業医や衛生管理者の職務が、現在の多様化する課題に即しておらず、実態との乖離も起こっている。50名以上の事業場では産業医、衛生管理者の選任が義務づけられているものの、実際には多くの現場で保健師・看護師等様々な専門職が活動している現状があり、今後の体制・それぞれの役割について検討が必要だ。
また、「健康経営」の考え方は浸透しつつある一方で、法令違反にならなければよいと考える経営者も依然として存在する。AIシステムやウエアラブル端末などの技術開発が進むにつれ産業保健活動のオンライン化もニーズが高まっている中、就業場所の分散化・多様化が起こっており、職場巡視はどうあるべきかなど様々な課題が挙げられる。
産業医、衛生管理者や産業現場で活動する保健師・看護師についてどのような教育研修が必要か等「産業保健を担う者の資質向上について」なども含め、今後の産業保健が担うべき役割や目指すべき方向性について、以降の検討会で議論を進める方針。「第2回 産業保健のあり方に関する検討会」は、2022年11月14日(月)に開催となる。
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2024 SOSHINSHA All Rights Reserved.
「産業保健」に関するニュース
- 2024年04月30日
- タバコは歯を失う原因に 認知症リスクも上昇 禁煙すれば歯を守れて認知症も予防できる可能性が
- 2024年04月25日
-
厚労省「地域・職域連携ポータルサイト」を開設
人生100年時代を迎え、保健事業の継続性は不可欠 - 2024年04月23日
- 生鮮食料品店が近くにある高齢者は介護費用が低くなる 自然に健康になれる環境づくりが大切
- 2024年04月22日
- 運動が心血管疾患リスクを23%低下 ストレス耐性も高められる 毎日11分間のウォーキングでも効果が
- 2024年04月22日
- 職場や家庭で怒りを爆発させても得はない 怒りを効果的に抑える2つの方法 「アンガーマネジメント」のすすめ
- 2024年04月22日
- 【更年期障害の最新情報】更年期は健康な老化の入り口 必要な治療を受けられることが望ましい
- 2024年04月22日
- 【肺がん】進行した人は「健診やがん検診を受けていれば良かった」と後悔 早期発見できた人は生存率が高い
- 2024年04月16日
- 塩分のとりすぎが高血圧や肥満の原因に 代替塩を使うと高血圧リスクは40%減少 日本人の減塩は優先課題
- 2024年04月16日
- 座ったままの時間が長いと肥満や死亡のリスクが上昇 ウォーキングなどの運動は夕方に行うと効果的
- 2024年04月15日
- 血圧が少し高いだけで脳・心血管疾患のリスクは2倍に上昇 日本の労働者8万人超を調査 早い段階の保健指導が必要