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「新たな児童虐待防止対策体制総合強化プラン」を策定 児童福祉司の増加や市町村での取り組みを強める

 保育所や認定こども園などにおいても虐待など不適切な保育が行われていた事案が相次いで発生している。
 これを受け、厚生労働省は2022年12月、改めて虐待等に関する対応についての留意事項を事務連絡として発出。各自治体や保育所等に周知・徹底を依頼している。

 依然として全国の児童相談所における児童虐待相談対応件数は一貫して増加を続けており、厚生労働省は児童相談所や市町村の体制強化を計画的に進めていくため、新たな児童虐待防止対策体制総合強化プランを策定したばかり。

 子ども政策で司令塔機能の発揮が期待され令和5年4月のこども家庭庁創設を前に、児童虐待防止対策のさらなる強化が期待されている。

児童相談所における相談対応件数は増加

 児童相談所や市町村の体制強化は、平成30年12月に決定した「児童虐待防止対策体制総合強化プラン」に基づいて取り組みが進められてきた。しかし依然として、全国の児童相談所における児童虐待相談対応件数は一貫して増加している。

 政府は児童虐待防止対策をさらに推進していくため、2022年9月2日に令和4年度改正児童福祉法や、こども家庭庁の創設を踏まえた新しい総合的対策「児童虐待防止対策の更なる推進について」を決定した。

 これを受けて、児童相談所や市町村の体制強化を図る「新たな児童虐待防止対策体制総合強化プラン」が、児童虐待防止対策に関する関係府省庁連絡会議によって、このほど策定された。対象期間は令和5年度から令和8年度まで。

児童福祉司・児童心理司の増加や、AIを活用した業務負担軽減
 同プランでは、児童相談所の体制強化をはかるため、児童福祉司を令和4年度の5,780人程度から、令和6年度までに1,060人程度増やし、6,850人程度の人員確保を目標とする。また児童福祉司の指導・教育を行う児童福祉司(スーパーバイザー)についても、現行の960人程度から250人程度増員し、配置目標を1,210人とする。

 また、虐待で心に傷を負った子どもへのカウンセリングを充実させるため、心理の専門的な知識・技術を持つ児童心理司も令和4年度の2,350人程度から、令和8年度までに950人程度増やし、3,300人程度の体制を目標とする。

 市町村の体制については、令和4年改正児童福祉法で創設される「こども家庭センター」の全国展開を図り、要保護児童対策地域協議会の強化も進める考え。今後はこども家庭センターの発足に向けて必要な体制を検討し、令和5年中に設置目標を定める。また、一時保護開始時の司法審査導入を含め、引き続き同プランの見直しについて検討していく方針。

 ほかにも一時保護の体制強化や、AIの活用も含めた業務負担軽減の検討、職員のメンタルケアなどで、児童相談所の体制を総合的に強化するとしている。

 最近は、保育所や認定こども園などにおいても虐待など不適切な保育が行われていた事案が相次いで発生し、いわゆる宗教2世に対しても、宗教の信仰を理由とする児童虐待の懸念がある。

 2022年9月2日に示された総合的な対策では、こどもの権利擁護、社会的養護の充実、DV対応と児童虐待対応との連携強化など多岐にわたる取り組みが検討されているが、令和5年4月に設置されるこども家庭庁の創設を待たずに、できることから速やかに取り組む方針が示されている。
 今回の「新たな児童虐待防止対策体制総合強化プラン」も含め、さらなる児童虐待防止対策推進が期待される。

[yoshioka]

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