ニュース
肥満・メタボを改善する「6種類のヘルシー食品」 心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らし寿命を伸ばす
2023年07月24日

▼野菜、▼豆類、▼大豆、▼魚、▼ナッツ類、▼乳製品、▼果物といった、6種類の健康的な食品を食べている人は、心筋梗塞や脳卒中、死亡のリスクが低いことが、80ヵ国の24万人超を対象とした大規模な研究で明らかになった。
食物繊維が多く含まれる全粒穀物や、牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品も、適度に食べていると、健康的な食事スタイルを実現できるという。
6種類の健康的な食品が心筋梗塞や脳卒中のリスクを低下
▼野菜、▼豆類、▼大豆、▼魚、▼ナッツ類、▼乳製品、▼果物といった、6種類の健康的な食品を食べている人は、心血管疾患や死亡のリスクが低いことが、80ヵ国の24万人超を対象とした大規模な研究で明らかになった。 さらに、玄米・麦ごはん・雑穀・ライ麦パン・全粒粉パンなどの、食物繊維が多く含まれる全粒穀物を取り入れ、肉類も加工度の低いものを組み合せると、健康的な食事スタイルを実現できるという。 研究は、カナダのマクマスター大学の人口調査保健研究所(PHRI)によるもの。研究グループは今回、大規模調査「前向き都市農村疫学(PURE)研究」に参加した、糖尿病の人を含む、80ヵ国の約24万5,000人のデータを解析した。 [野菜・豆類・大豆・魚・ナッツ類・乳製品・果物]といった健康的な食品をバランス良く食べていて、食事スコアがもっとも高かったグループでは、もっとも低かったグループに比べ、中央値9.3年の追跡期間に、死亡リスクが0.7倍に低下していた。 とくに、心血管疾患(CVD)による死亡リスクは0.82倍に、心筋梗塞は0.86倍に、脳卒中は0.81倍に、それぞれ低下した。健康的な食事スタイルは世界で共通

牛乳やヨーグルトなどの乳製品は大丈夫?

乳製品で肥満・メタボを予防・改善
これまで、摂取カロリーを減らしたい人や、コレステロールが高い人、肥満のある人には、低脂肪の乳製品が勧められることが多かった。 しかし今回の研究では、全脂肪の乳製品が、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高めているという証拠は示されなかった。 むしろ、全脂肪の乳製品は、高血圧やメタボリックシンドロームを予防・改善に役立つ可能性が示されている。 「とくに全脂肪の乳製品を極端に制限するよりも、健康的な食品をバランス良くとる食事スタイルが勧められます。牛乳やヨーグルト、チーズなども健康的な食品に含まれます。ただし、バターやホイップクリームなど、脂肪分のとくに多いものは勧められません」と、メンテ氏は指摘する。 「南アジア・中国・アフリカなど、食事の質が悪い地域に住む人は、カロリー摂取量が低く、栄養不足が課題になっています。こうした地域では、乳製品は貴重な栄養の供給源になります」と、同大学心臓血管部のサリム ユスフ教授は指摘している。 Not eating enough of these six healthy foods is associated with higher cardiovascular disease and deaths globally (マクマスター大学 2023年7月6日)Diet, cardiovascular disease, and mortality in 80 countries (European Heart Journal 2023年7月6日)
前向き都市農村疫学(PURE)研究
The Planetary Health Diet (EAT-Lancet委員会)
Global diet study challenges advice to limit high-fat dairy foods (欧州心臓病学会 2023年7月7日)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「特定保健指導」に関するニュース
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】女性と男性はストレスに対する反応が違う メンタルヘルス対策では性差も考慮したアプローチを
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
- 2025年02月25日
- ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
- 2025年02月25日
- 緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
- 2025年02月17日
- 働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
- 2025年02月17日
- 肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
- 2025年02月17日
- 中年期にウォーキングなどの運動を習慣にして認知症を予防 運動を50歳前にはじめると脳の健康を高められる
- 2025年02月17日
- 高齢になっても働き続けるのは心身の健康に良いと多くの人が実感 高齢者のウェルビーイングを高める施策
- 2025年02月12日
-
肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より - 2025年02月10日
- 【Web講演会を公開】毎年2月は「全国生活習慣病予防月間」2025年のテーマは「少酒~からだにやさしいお酒のたしなみ方」