女性に多い「骨粗しょう症」 年代別の予防方法をチェックシートや動画で解説 スマート・ライフ・プロジェクト
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「スマート・ライフ・プロジェクト」は企業・団体・自治体が協力、連携しながら健康寿命の延伸を推進する国民運動で9月末現在、9170団体が参画している。
骨粗しょう症は加齢や生活習慣などで骨密度が激減し、骨折しやすくなる病気で、男女ともにかかる可能性はあるが、女性ホルモン「エストロゲン」の影響を大きく受けることから女性に多く見られる。
特に閉経でエストロゲンが急激に減少するため、50代以降は加齢に伴って骨密度が低下、骨粗しょう症の発症リスクが高まる。一方で若い女性でも栄養不足や月経不順、運動不足で骨粗しょう症を発症したり、骨密度の低下で骨折したりする可能性がある。
そのため厚生労働省は、スマート・ライフ・プロジェクトの一環として「みんなで女性の健康を考えよう」特設Webサイト「骨粗しょう症予防 骨活のすすめ」を公開。
基礎編「骨活はなぜ必要なの」と、年代別のコンテンツで基礎知識や予防方法を伝えている。それぞれ産婦人科医の善方裕美氏(よしかた産婦人科院長、横浜市立大学産婦人科客員准教授)による動画の解説もある。
また年代別では、 ・10代編『一生の土台が決まる大事な「骨の成長期」』 ・20代~30代編『過度なダイエットは骨密度を低下させる』 ・40代~50代編『「更年期」を「幸年期」にしよう』 ・60代以上編『骨密度をチェックし、転倒予防対策も実施』 でポイントを動画とテキストで解説している。
テキストによる解説は、「知っておきたい基礎知識」、「おすすめ予防対策」、「骨粗しょう症予備軍チェック」がそれぞれの年代に合った内容で紹介されている。
例えば、いわゆる「更年期」にあたる40代~50代は、エストロゲンの減少で骨粗しょう症の発症リスクが高まると伝え、40代以降は定期的に骨粗しょう症検診を受けることをすすめている。 そのうえで「骨密度の低下以外にもさまざまな不調が起きがちなプレ更年期や更年期。ライフステージの変化の時と捉え、生活習慣の見直し、改善などで上手に過ごし、更年期を幸年期にしていきましょう」と呼びかけている。
また食事や運動面で具体的な予防対策を紹介するとともに、自分が骨粗しょう症の予備軍かどうかを簡単に判別できるチェックシートも掲載。分かりやすい啓発に努めている。
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