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女性の「やせすぎ」を啓発 特設Webコンテンツを公開 3月1日~8日は女性の健康週間(スマート・ライフ・プロジェクト)

 厚生労働省は毎年3月1日から8日を「女性の健康週間」と定め、女性の健康づくりを推進している。今年は国民運動「スマート・ライフ・プロジェクト」の一環として、特設Webコンテンツを開設。

 「自分のカラダと向き合う、適正体重の大切さ」をテーマに、「女性のやせすぎと健康の関係」などについて啓発している。
30代女性の6人に1人が「やせすぎ」

 「スマート・ライフ・プロジェクト」の特設コンテンツでは、元体操選手の田中理恵さんと産婦人科医の能瀬さやかさんが、やせすぎの問題とその健康への影響などについて対談した動画を公開。

 対談は「自分のカラダと向き合う、適正体重の大切さ」をテーマに、「女性のやせすぎと健康の関係」「食事について」「理想のカラダづくり」の3部構成となっている。

▼動画「【女性の健康週間】〜自分のカラダと向き合う、適性体重の大切さ〜Part1 女性のやせすぎと健康の関係 」

 メディアやSNSで広がる「やせているほうがいい」と価値観で、若い世代の「やせ」願望は強まり、さまざまな方法でダイエットを試みる人が増えているとされる。また競技によっては、女性アスリートが過度な減量に取り組むケースもある。

 実際、厚生労働省の国民健康・栄養調査(令和元年)では、10代・20代女性の5人に1人、30代女性の6人に1人がやせすぎと指摘。

 また昭和25年(1950年)の日本人の食事摂取エネルギーの平均が1日あたり2,098kcal だったのに対し、国民健康・栄養調査(令和元年)によると、20代女性の平均は1日あたり1,600kcal、30代女性の平均は1日あたり2,081kcalと第二次世界大戦直後より下回っているのが分かる。

女性の「やせすぎ」が及ぼす様々なリスク

 やせすぎによって女性ホルモンのバランスが崩れると無月経になるケースが多く、無月経が将来の骨粗しょう症の原因になることもあることから、若い女性にとって「やせ」は重要な健康課題となっている。

 また赤ちゃんの体重が2,500グラム未満は低出生体重児、1,500グラム未満は極低出生体重児と分類されている。2015年版「母子保健の主なる統計」によると、低出生体重児の割合は10人に1人と増加傾向にあり、原因の一つが妊婦のやせすぎと低栄養にあると考えられている。低出生体重児は将来、心血管疾患や生活習慣病リスクが高まる可能性も指摘されている。

出典:スマートライフプロジェクト「女性の健康週間「すこやかな人生を送るためにカラダのためにできること」

 さらに若いときのやせすぎが原因で、中年期に骨粗しょう症のリスクが高まるリスクもある。スマート・ライフ・プロジェクトでは骨粗しょう症予防に関する特設サイト「骨活のすすめ」を開設するなど、啓発に努めている。

 厚生労働省では「女性が生涯健康でいるために必要な知識について、女性だけに限らず、家族や職場の方等、周囲の皆さんに学んでいただき、一人一人の健康づくりや健康支援にお役立ていただけることを願っています」としている。

3月1日~3月8日は女性の健康週間!特設Webコンテンツ公開のお知らせ「元体操選手 田中理恵さん・能瀬さやか先生と一緒に考える ~自分のカラダと向き合う、適正体重の大切さ~」(スマートライフプロジェクト/2024年2月19日)
女性の健康週間「すこやかな人生を送るためにカラダのためにできること」スマート・ライフ・プロジェクト
「骨活のすすめ」スマート・ライフ・プロジェクト
[yoshioka]
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