犬の散歩や家事は運動になる? 体を活発に動かすと脳が4歳若返る 心房細動のリスクも減少
犬の散歩や掃除などの家事にも脳を高める効果が
昼間の散歩や家事などの軽めの運動を日常的に行うと、脳の認知処理の速度が4歳若返る効果を得られるという新しい研究を、米ペンシルベニア州立大学が発表した。 ウォーキングやジョギング、筋力トレーニングなどの活発な運動だけでなく、犬の散歩や掃除などの家事といった、低強度の身体活動でも効果を期待できるという。 「運動は、長期的には脳の健康を改善し、認知機能の低下や認知症のリスクを軽減する効果があることが分かっていますが、今回の研究では、運動には脳の健康を高める即効性の効果もあることも分かりました」と、同大学で神経学と心理学を研究しているジョナサン ハクン氏は言う。 「運動を毎日行うことは、認知能力に直接的な影響をもたらす可能性があります。スポーツジムに通って本格的に運動に打ち込まなくとも、犬の散歩や掃除などの家事であっても、体を活発に動かすことを毎日続けていると効果を期待できます」としている。運動には脳の老化を打ち消す効果がある
研究グループは今回、認知機能の低下とアルツハイマー病のリスクを減らす方法を開発するための研究に参加した、40~65歳の成人204人を対象に試験を行った。 スマートフォンの技術を活用し、調査を繰り返し行う「生態学的経時的評価(EMA)」と呼ばれる手法により、参加者の日常生活での身体活動と認知機能の関連を9日間にわたって調べた。 その結果、ウォーキングなどの運動や身体活動を行った参加者は、3.5時間以内に行った認知機能のテストの成績が良い傾向が示された。 運動を行った後では、4歳若返るのと同じくらい、脳の処理速度は向上するとしている。ウォーキングやジョギングなどの活発な運動だけでなく、犬の散歩や掃除などの家事といった低強度の身体活動でも、そうした傾向がみられた。 「私たちは年齢を重ねるにつれて、身体的にも認知的にも動きが遅くなっていきますが、運動を行う習慣があると、それを一時的に打ち消すことができると考えられます」と、ハクン氏は指摘する。 「負荷の少ない軽めの運動であっても、日常で行う頻度や時間を増やしていき、余裕が出てきたら速歩きをするなど、運動の負荷を高めていくと効果をさらに高められます」。 「仕事をしているときでも、余裕があるのであれば、休憩をとって少しまわりを歩いみたり、体操をするなどして体を動かすことで、認知機能が元気になる可能性があります」としている。Cognitive Health Benefits of Everyday Physical Activity in a Diverse Sample of Middle-Aged Adults (Annals of Behavioral Medicine 2024年10月19日)
Though More Is Better, Even Moderate Amounts of Exercise May Reduce Risk for Common Heart Condition (ニューヨーク大学医療センター 2024年11月11日)
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