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【中間とりまとめ】健診問診票に、女性特有の健康課題の項目追加へ
「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会」より

女性特有の健康課題「①はい、②いいえ」の質問項目追加

 『中間とりまとめ』では、このような背景も踏まえて「一般健康診断問診票に女性特有の健康課題(月経困難症、月経前症候群、更年期障害等)に係る質問を追加することが適当」とし、以下の質問を新たに追加する案が提示された。

質問:女性特有の健康課題(月経困難症、月経前症候群、更年期障害など)で職場において困っていることがありますか。

①はい、②いいえ

 この質問に「①はい」と答えた女性従業員には、健康診断を担当する医師が必要に応じて情報提供や受診勧奨を行うこと、企業側も職場環境の整備を検討することなどがまとめられている。

 とりまとめでは、健診担当医が、女性特有の健康課題に関し、必ずしも専門的な知識を有していないことを前提とすべきであり、健診担当医が情報提供等の実施に際して活用できるツールの作成や、健診担当医に対する研修等が必要であるとも提言されている。

 一方、従業員個人のプライバシーにも配慮が必要であるとし、この質問に対する労働者の回答は、健診機関から事業者に「提供しない」とした。

女性労働者本人への気づきと職場環境の整備を促す

 今回の質問項目追加については、一般健康診断の機会を活用して、

  • 女性労働者本人への気づきを促し、必要な場合には産婦人科医等、女性特有の健康課題に係る診療を専門医への早期受診を勧奨する
  • 女性特有の健康課題に対する配慮について申し出を行いやすい職場づくりをすることを求める
 ということが基本的な考え方のようだ。

 厚生労働省では、女性特有の健康課題を抱える個々の労働者と事業者をつなぐ観点から、『健診機関向けマニュアル』と『事業者向けガイドライン』を作成し、望ましい対応を明示するとしている。

歯科に関する項目追加は「困難」

 歯科に関する項目については「業務起因性又は業務増悪性、就業上の措置等のエビデンスが乏しいことを踏まえると、問診を含め、安衛法に基づく一般健康診断に歯科健診を追加することは困難である」とされた。
 ただし「『事業場における労働者の健康保持増進のための指針』の『歯と口の健康づくりに向けた口腔保健指導』が現状では十分に実施されているとは言えないことから、今後、好事例を展開する等普及啓発を強化することにより、歯科受診に繋げる方策を検討してはどうか」と提起している。

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出典:厚生労働省「第170回労働政策審議会安全衛生分科会」資料2 P.13 より

 今回、検討会では労働安全衛生法に基づく一般健康診断項目について、女性特有の健康課題と歯科に関する項目の2点に焦点をあててとりまとめが行われたが、厚労省は「既存の健診項目をどうするのか、新規の追加項目や学会等からの要望をどうするのかなどについては、この検討会のフェーズ2という形で引き続き検討する」としている。

参考資料

労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会 中間とりまとめ(厚生労働省)
労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会 (厚生労働省)
第170回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)(厚生労働省)
女性の健康の取組について(経済産業省)
働く女性の心とからだの応援サイト(厚生労働省)

[保健指導リソースガイド編集部]