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いびきは危険信号 気になる人は医師に相談を
2013年01月31日
「たかがいびき」と軽くみていると、重大な健康上の問題を見逃すかもしれない。「いびきを頻繁にかく人では、脳に血液を送る頸動脈に異常が起こっているおそれがあります。健康上の危険を示すサインとしては、いびきは肥満や喫煙習慣と同等以上だといえます」と、研究者は警笛をならしている。
寝ている時の基本は鼻呼吸だが、何らかの理由で口呼吸が始まると、いびきをかきやすくなる。いびきは当人だけでなく、周囲にとっても不快なものだ。寝室でいびきをかいているパートナーを部屋から追い出したり、肘でつついて眠れない夜を過ごしているという人も少なくないだろう。 「いびきは呼吸がスムーズにおこなわれていないという注意信号です。いびきは健康状態にも大きく影響しています。医学的な対処が必要な場合もあります」と、デトロイトのヘンリー フォード病院のロバート ディーブ博士は説明する。 デトロイト大学の研究チームは、頻繁ないびきが頸動脈の動脈硬化を引き起こす危険性について調査している。ディーブ博士らは、いびきをかく習慣のある18~50歳の54人の男女を対象に調査した。 のどの両側を通って脳に血液を送っている頸動脈の内部を、頸動脈エコーを使い検査した。頸動脈を観察することで、血管の健康状態、全身の動脈硬化の程度を知ることができ、また脳への血流が十分あるかどうかが分かる。 ディーブ博士らは、いびきを頻繁に起こる人の多くで、頸動脈の一部が厚くなっていることを確かめた。 「いびきは、動脈硬化や心疾患の危険を示す重大なサインです。いびきをかく人の中には、上気道にも何らかの障害があって、空気が通らず、数10秒間も呼吸が止まった状態を寝ている間に何度も繰り返す睡眠時無呼吸症候群という病気のおそれがある人もいます」(ディーブ博士)。 肥満はいびきの症状に、大きく影響する。肥満になると脂肪がついて外見が太く見えるだけでなく、体の内側にも脂肪が付く。そのため、脂肪が首周りや気道の内側にもつき、脂肪で気道が狭くなり呼吸時に空気抵抗が大きくなり、いびきをかいてしまう。 「いびきは、動脈硬化、高血圧、心不全、不整脈、脳こうそく、2型糖尿病などの生活習慣病とも関連が深いのです。肥満を解消することで、いびきがおさまる場合もあります。いびきが気になるという人は、ぜひ医師に相談してください」と、ディーブ博士は強調している。 Snoring May Be Early Sign of Future Health Risks(ヘンリー・フォード病院 2012年1月24日)
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