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PM2.5、受動喫煙の有害性をきちんと伝える 世界禁煙デー記念イベント
2013年06月04日
タバコ問題首都圏協議会と東京/日本橋禁煙推進研究会は、6月1日、世界保健機関(WHO)が定める「世界禁煙デー(5/31)」にあわせ、シンポジウムとウォークラリーの記念イベント「タバコと健康について考えよう!」を東京・渋谷で開催した。
タバコの煙は典型的なPM2.5
シンポジウムの特別講演では、大和 浩(産業医科大学 産業生態科学研究所 教授)が「PM2.5と健康 ほんとうに怖いの何?」をテーマに講演。
社会問題となったPM2.5について、PM2.5は直径が2.5マイクロメートル以下の非常に小さな粒子で、草木などの植物、石炭や石油などの化石燃料などが燃焼する際に発生することを説明。タバコの煙に含まれる有害な粒子も2.5マイクロメートル以下であるから「典型的なPM2.5」であるということを認識することが必要と解説した。
次にPM2.5が高いとされる場所を紹介した。もっとも高いのは、喫煙者の口の中で、喫煙後の一息目のPM2.5の値は10,000 と非常に高濃度の有害性の高いものと説明。次いで、喫煙室が3,000 と高く、これは北京で測定された一番ひどい日の3~4倍に相当するとした。また、喫茶店の喫煙席も同様に高いとし、PM2.5の値は北京で測定された一番ひどい日の700~800 に達するとした。
受動喫煙について、働く人の曝露を防ぐことも必要とした。非喫煙者は、喫煙室や喫煙席に近づかないといった方法で受動喫煙を防ぐことができるが、そのような場所で働く人はタバコの煙の中で接客や仕事をしなくてはならない。イギリスではパブが法律により全面禁煙となったことで、国民の心筋梗塞が17%も減ったという例もあり、大和教授は「職業的な受動喫煙をなくすには、屋内の全面禁煙を法律で定めることが必要になる」と述べた。
喫煙・受動喫煙の有害性を伝えるためにするべきこと
パネルディスカッション「タバコと健康 真実が伝わらないのはなぜ?」で発表した村松弘康(東京/日本橋禁煙推進研究会代表、中央内科クリニック院長)は、タバコの煙の中には70種類の発がん性物質が含まれていることをあげ、喫煙者に対し、喫煙・受動喫煙の有害性をきちんと伝えることが基本とした。
受動喫煙被害について、これまでの診療現場で目立つ例として、喘息患者さんの多くがタバコの煙で発作が誘発され苦しんでいる現状を紹介した。また、「タバコは嗜好品」ではなく「ニコチン依存」という正しい認識を伝え、喫煙者に「ニコチン依存で吸わされている」ということをしっかり伝えることが大切とした。
World No-Tabacco Day(世界禁煙デー)記念イベント2013「タバコと健康について考えよう!」タバコ問題首都圏協議会
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