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「HbA1c7%未満」半数は達成できていない 循環器病研究センター調査
2013年09月11日

糖尿病患者の半数は、血糖コントロールの目標となる「HbA1c7.0%未満」を達成していないことが、国立循環器病研究センターなどの調査で分かった。特に50歳代後半から60歳代でHbA1cが高い人が多い。研究グループは仕事や家族の介護などで忙しく、食事の管理や運動などが十分にできていない人が多い可能性があるとみている。
国立循環器病研究センター糖尿病・代謝内科の岸本一郎医長らの研究グループは、2011年12月から翌年2月までの3ヵ月間に、約350の調剤薬局に糖尿病薬の処方箋を持参した1,026人の患者を対象に、糖尿病実態アンケートを実施した。 調査は豊能圏域糖尿病地域連携クリティカルパス検討会議と豊能圏域薬剤師会の協力を得て行われ、結果は日本糖尿病学会が発行する医学誌「糖尿病」に発表された。 「地域連携クリティカルパス」は、地域のかかりつけ医と専門病院などが患者の情報を共有し、連携して治療をサポートするシステムのこと。医療従事者間の連携によるチーム医療を実践することで、安全で質の高い医療を提供でき、医療業務の効率化がはかられると考えられている。 国立循環器病研究センターなどは、大阪府の豊能圏域(吹田市、豊中市、箕面市、池田市)で、豊能圏域糖尿病地域連携クリティカルパスを運営している。今回の調査は、この地域の医療機関で治療を受けている14~96歳(平均67歳)の糖尿病患者を対象に行われた。
半数は「HbA1c7.0%未満」を達成できていない

糖尿病連携手帳を活用している患者は16%

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