ニュース

小5男児は肥満、女児はやせが多い 悩みを抱える保護者 厚労省調査

 小学5年生の男児の4人に1人に肥満傾向が、女児の約3割にやせ傾向がみられることが、厚生労働省が3万人以上を対象に行った調査で分かった。肥満の子供がいる保護者の4割近くが、子供が体を動かして遊ばないことなどに悩みを抱えている。

 2001年生まれの子どもの健康状態などを継続的に把握する厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査」で、2012年に11歳(小学5年生)になった子供のうち、男児で25.0%、女児で14.0%に肥満傾向があり、女児では28.9%にやせ傾向がみられることが判明した。

 同調査は、2001年1月10日~1月17日および7月10日~7月17日の間に生まれた子を対象に、3万6,059人に調査票を配布し、3万2,913人の回答を得た。調査項目は、母の就業状況や同居者の状況、兄弟の状況、身長・体重、間食の状況など。21世紀の初年に生まれた子の実態を長年にわたって追跡することで、少子化対策などにつなげるのが目的。

 身長と体重で肥満度を算出した結果、男児の計25.0%が「肥満・太り気味」で、女児の計28.9%が「やせすぎ・やせ気味」だった。夕食以外にお菓子などの間食を飲食する頻度を、肥満と普通の子供で比べると、男女ともにほとんど差はなく、「食事の量やバランス」や「運動量」などが影響しているとみられる。

 子供の日常生活で気になることや悩みについて保護者に質問し、体型に関連する3項目(「身体活動」、「食生活」、「成長の度合い」)について尋ねた。

 肥満男児の保護者の36.5%、肥満女児の保護者の39.3%が「体を動かして遊ぶことが少ない」と答え、肥満男児の保護者の29.0%、肥満女児の保護者の30.5%が「食生活(バランス、量、好き嫌い)が気になる」と答えた。それぞれ肥満ではない子供の割合を上回っていた。

 一方、母親の就業状況をみると、70.8%が働いていた。4年生時の前回調査より5.2ポイント増えており、子供の成長につれてパート・アルバイトを中心に働きに出る母親が増えていることも分かった。

21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)(厚生労働省)
[Terahata]
side_メルマガバナー

「学校保健」に関するニュース

2023年08月28日
週末の「寝だめ」では平日の睡眠不足のダメージを回復できない 寝不足が心臓の健康に悪影響
2023年08月21日
朝食欠食が肥満やメタボのリスクを上昇 朝食を食べない人に共通する生活スタイルは?
2023年08月15日
スマホやゲーム機で遊ぶ時間が長いと睡眠障害に 子供の言語力や認知力の発達が低下 食習慣も大切
2023年08月10日
市販薬の適切使用とヘルスリテラシーの関連を明らかに〜筑波大の研究グループ
2023年08月09日
8020達成率は5割以上 若い世代の歯周病増、口腔ケアが課題に
厚労省「令和4年歯科疾患実態調査」より
2023年08月08日
若い世代でも「脂肪肝疾患」が増加 やせていても体脂肪が蓄積 肥満とどう違う?
2023年08月01日
肥満やメタボになりやすい生活習慣は子供のうちに身についている 子供の頃から保健指導が必要
2023年07月31日
歩きやすい環境に住む人はメタボ・肥満が少ない 運動・身体活動を促す地域環境をデザイン
2023年07月24日
肥満・メタボを改善する「6種類のヘルシー食品」 心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らし寿命を伸ばす
2023年07月24日
「産後うつ」の病態を解明 妊娠中から予測し予防的な対策を 健やかな母子家庭環境を維持するために
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,000名)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶