ニュース
「データヘルス計画作成の手引き」を公開 すべての健保で活用を 厚労省
2014年10月15日
厚生労働省は、健康保険組合連合会と共同で健康保険組合が「データヘルス計画」を策定するための手引きを取りまとめ公表した。
「データヘルス計画作成の手引き」は、健康保険組合がデータヘルス計画を策定するにあたっての基本的な考え方や留意点を示したもので、「保健事業に初めて携わる健康保険組合の職員でも、データヘルス計画を作成し、課題解決型の保健事業を実践することができる」ことをコンセプトにしている。
政府は、「日本再興戦略」(2013年6月14日閣議決定)の中で、全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析に基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として、「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取組を求めるとともに、市町村国保が同様の取組を行うことを推進することを掲げた。
これを受けて厚生労働省は、2014年3月、「健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」を改正し、「保険者は、健康・医療情報を活用してPDCAサイクルに沿った効果的・効率的な保健事業の実施を図るための保健事業の実施計画(データヘルス計画)を策定し、計画に基づく保健事業の実施及び評価を行う」とした。
そこで、厚労省は、健康保険組合連合会と共同で健康保険組合が「データヘルス計画」を策定するための手引きを取りまとめ公表した。
手引きは、(1)データヘルス計画の背景とねらい、(2)データヘルス計画の構造、(3)データヘルス計画の策定、(4)委託事業者の活用時の留意点、(5)健康情報(個人情報)の取扱い、などで構成されている。
厚労省は、各健保組合に対し、モデル組合事例集(11月提供予定)と本手引きを併せて活用することにより、それぞれの健保組合の状況に対応したデータヘルス計画を作成し、さらに、2015年度から2017度までの間に、PDCAサイクルを通じたバージョンアップを図るための一助となるよう期待している。
データヘルス計画作成の手引き(厚生労働省)
「データヘルス計画作成の手引き」は、健康保険組合がデータヘルス計画を策定するにあたっての基本的な考え方や留意点を示したもので、「保健事業に初めて携わる健康保険組合の職員でも、データヘルス計画を作成し、課題解決型の保健事業を実践することができる」ことをコンセプトにしている。
データヘルス計画作成の手引き 構成
第1章 データヘルス計画の背景とねらい1 データヘルス計画の背景
2 データヘルス計画のねらい
3 他の施策・計画との関係
4 計画の期間および公表・周知
5 提出物 第2章 データヘルス計画の構造
1 事業の構造
2 関係機関との協働 第3章 データヘルス計画の策定
1 STEP1:現状を把握する
2 STEP2:健康課題を抽出する
3 STEP3:課題に対応した事業を選定し、目標・評価指標を設定する
4 STEP4:事業の運営を通じて計画の見直しを図る 第4章 委託事業者の活用時の留意点
1 外部委託の考え方と課題
2 外部委託の留意事項 第5章 データヘルス計画における健康情報(個人情報)の取扱い
1 個人情報を取り巻く社会環境
2 遵守すべき法令、ガイドライン等
3 健康課題を共有する場合の健康情報(個人情報)の取扱い
4 事業主との協働(コラボヘルス)で保健事業を実施する場合の健康情報(個人情報)の取扱い 参考資料
データヘルス計画書(健保組合共通)【参考例】 データヘルス計画作成の手引き(厚生労働省)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「産業保健」に関するニュース
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】女性と男性はストレスに対する反応が違う メンタルヘルス対策では性差も考慮したアプローチを
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
- 2025年02月25日
- ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
- 2025年02月25日
- 緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
- 2025年02月17日
- 働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
- 2025年02月17日
- 肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
- 2025年02月17日
- 中年期にウォーキングなどの運動を習慣にして認知症を予防 運動を50歳前にはじめると脳の健康を高められる
- 2025年02月17日
- 高齢になっても働き続けるのは心身の健康に良いと多くの人が実感 高齢者のウェルビーイングを高める施策
- 2025年02月12日
-
肥満・メタボの割合が高いのは「建設業」 業態で健康状態に大きな差が
健保連「業態別にみた健康状態の調査分析」より - 2025年02月10日
- 緑茶やコーヒーを飲む習慣は認知症リスクの低下と関連 朝にコーヒーを飲むと心血管疾患リスクも低下