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慢性腎臓病(CKD)を防ぐための7ヵ条 腎機能チェックし早期発見
2015年04月02日

日本人の8人に1人が発症する「慢性腎臓病」(CKD)は、高血圧や糖尿病を適正に治療し、生活スタイルを見直すことで、予防・改善が可能な病気だ。「世界腎臓デー」では、CKDの早期発見の大切さが世界規模で呼びかけられた。
慢性腎臓病(CKD)は心筋梗塞や脳卒中の原因になる
毎年3月の第2木曜日の「世界腎臓デー」は、国際腎臓学会などが腎臓病の早期発見・治療を訴えるために2006年に開始した。今年の世界腎臓デーは3月12日。中高年で発症が増えている「慢性腎臓病」(CKD)の早期発見・治療への注意喚起が呼びかけられた。
CKDは、血液中の老廃物を取り除く働きをもつ腎臓の働きが、健康な人の60%以下に低下するか、あるいはタンパク尿が出るといった異常が続く状態をいう。現在、日本には約1,330万人のCKD患者がいるとされ、これは成人の約8人に1人にあたる数だ。
腎機能が低下してしまうと、それをもとの状態に戻すのは困難だ。腎臓の機能が10%にまで低下すると、人工透析や腎移植を受けなければ生きられなくなる。さらにCKDは、透析になるだけではなく、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患の重大な危険因子になる。腎臓を守ることは、心臓や脳を守ることにつながる。
慢性腎臓病(CKD)を防ぐために 自分で検査値をチェック


微量アルブミン検査で腎症を早期発見できる
糖尿病の治療を受けている人は医療機関で、より精度の高い検査も受けられるので、主治医や医療スタッフに聞いてみよう。腎症を発見するためには、微量アルブミン検査が有効だ。この検査は、微量の蛋白(アルブミン)を、感度のよい方法で尿から調べる検査方法。検査を受ける人にとっては、一般の尿検査の方法と変わらない。
一般に糖尿病腎症は血糖コントロールが悪いと、糖尿病の発病から10年以上たつと発症するといわれているが、2型糖尿病の人では、いつ頃発病したのかを正確に知るのは難しい場合が多い。腎機能が低下していないか血液検査をあわせて行って、少なくとも年1回以上、微量アルブミン尿検査を受けることが推奨されている。
慢性腎臓病(CKD)を防ぐための7ヵ条
慢性腎臓病(CKD)と診断されたら、まず重要なことは、慢性腎臓病の原因を知ることだ。早期であれば、原因に対処することで進行を抑えたり改善することが可能だ。
高血圧、糖尿病、脂質異常症などを発症すると、動脈硬化が進行し、慢性腎臓病を発症しやすくなる。また、CKDがあると動脈硬化が進み、高血圧など生活習慣病を悪化させるという悪循環に陥りやすい。その状態を放置すると、さらにCKDを悪化させたり、脳卒中や心筋梗塞などが起こりやすくなる。
1 | 血圧値をチェック |
2 | 血糖値をチェック |
腎臓で血液をろ過する糸球体は毛細血管の集まりで、血糖値が高い状態が続くと、糸球体などの腎臓の血管も傷ついてしまう。糖尿病のある人は、血圧コントロールを続けると同時に、血糖コントロールにも取り組むことが必要となる。
3 | 運動を習慣化し毎日をアクティブに過ごす |
4 | 塩分摂取量を減らす |
みそ、しょうゆなどの調味料を減らしても、塩分は麺類、バター、ハムやかまぼこなどの加工食品、インスタント食品などにも含まれている。味付けや調理法を工夫して、減塩に努めよう。
5 | 体重をコントロールする |
肥満を防ぐには、食事などからとる1日の摂取エネルギー量が消費エネルギーを超えないようにすることが必要。すでに肥満がある人は、摂取エネルギー量を消費エネルギー量より少なくする。肥満対策には、食事の改善に併せて運動も大切だ。
6 | たばこを吸わない |
7 | 病気ごとに目標値を目指す |
糖尿病がある場合は、HbA1c(過去1~2か月間の平均的な血糖値を反映する数値)を7.0%未満を目標にコントロールする。
高血圧がある場合は、収縮期血圧130mmHg以下、拡張期血圧80mmHg以下を目標にする。
脂質異常症がある場合は、LDLコレステロール値120mg/dL未満、可能なら100mg/dL未満を目指す。 世界腎臓デー(World Kidney Day)
日本慢性腎臓病対策協議会(J-CKDI)
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