ニュース

体重を毎日はかると減量は成功しやすい スマホのアプリでも効果あり

 体重を減らしたいと希望しているのなら、体重を毎日測定するのは良い方法だ。「体重をはかりグラフ化し、増えたときには何が原因かを考えると、生活改善につながります」と、専門家はアドバイスしている。
体重を毎日はかるだけのダイエットは効果がある
 「体重を毎日はかり、目標体重に近付ける、あるいは目標体重を維持しようと試みると、多くの場合で実を結びます」と、コーネル大学のデイビッド レヴィスキー教授(栄養心理学)は指摘する。

 レヴィスキー教授らは、平均年齢46.6歳の肥満の男女162人を対象に研究を行った。参加者の体格指数(BMI)の平均は33.5kg/m²だった。

 参加者を毎日体重測定して記録するグループと、測定しないグループに分けて、2年間をかけてダイエットに取り組んでもらった。

 減量の方法は、食事の量を減らす、間食をやめる、運動を始めるなど、個々の参加者が取り組みやすい方法を自由に選んでもらった。

 体重を毎日はかるグループは、測った体重をグラフに記して、日々の取り組みにより体重を少しずつ減らしていく「タイトレーション方式」を実行した。

 体重を測定しないグループには、最初の1年間は特に指示を与えず、2年目から体重をコントロールするためにタイトレーション方式に取り組んでもらった。

 10日間で体重を減らせた場合は、さらに体重を1%減らすという次の目標を設けられた。最終的には体重を10%減らすことを目標とした。

 1日の摂取カロリーを150kcal減らすことを2週間続ければ、体重を1%減らせるという。1斤6枚切りの食パン1枚がだいたい150kcalに相当する。
体重をグラフで視覚化すると効果が上がる スマホのアプリでも可能
 その結果、体重を測定したグループは平均して1年間で2.6kgの減量に成功したが、測定しなかったグループでは体重は0.5kgしか減らなかった。

 また、5%の減量に成功した人の割合は、体重を測定したグループでは28.6%だったが、体重を測定しなかったグループでは10.8%だった。

 一般的に減量に成功しても体重がリバウンドする人が少なくない。しかし、研究では、最初から体重を測っていたグループでは、2年目もリバウンドが少ないことが判明した。

 「体重を毎日測り、グラフにし視覚化すれば、増えた場合には何が原因かを振り返って考えられるようになり、行動を調整することが可能になります」と、レヴィスキー教授は言う。

 必要なことは、風呂場に体重計を置き、紙のグラフやエクセルなどで記録をとっていくことだという。使う道具はスマートフォンのアプリでも効果がある。

 毎日体重をはかりグラフとして視覚化することで、食事と体重の関係を意識するようになり、体重が増えたときには食事量を少な目にしたり、より多く歩くようにするなど、自然に行動変容につながるという。

 日本の愛知県蒲郡市でも、約1万人の市民が100日間毎日体重を測り、測定データを記録する実験が行われており、体重減少や生活習慣改善の効果を得られている。

 「重要なことは、最初の年から体重を測り体重コントロールに取り組んだグループでは、2年目以降も減量を続けられた人が多かったことです。ゴールするのが難しいと思われる場合でも、少しずつ改善を重ねていけば、やがては達成できるようになります」と、レヴィスキー教授は指摘している。

Keeping track of weight daily may tip scale in your favor(コーネル大学 2015年6月12日)
Frequent Self-Weighing and Visual Feedback for Weight Loss in Overweight Adults(Journal of Obesity 2015年6月)
[Terahata]

「特定保健指導」に関するニュース

2021年12月21日
特定健診・保健指導の効果を10年間のNDBで検証 体重や血糖値が減少し一定の効果 ただし体重減少は5年後には減弱
2021年12月21日
【子宮頸がん】ワクチン接種を受けられなかった女性へのキャッチアップが必要 子宮頸がん検診で異常率が上昇
2021年12月21日
肥満や糖尿病の人ではFGF21の抗肥満作用が低下 朝食抜き・毎日飲酒・喫煙といった生活スタイルが影響
2021年12月21日
【申込開始】今注目のナッジ理論、感染症に関する教材が新登場!遠隔指導ツールも新作追加! 保健指導・健康事業用「教材・備品カタログ2022年版」
2021年12月20日
牛乳を毎日コップ1杯飲んでいる女性は脳卒中のリスクが低下 牛乳に血圧を下げる効果が?
2021年12月20日
「住環境」は健康増進にも影響 「断熱と暖房」が血圧や住宅内での活動量に寄与 足元が暖かいことも大切
2021年12月13日
早食いは肥満や体重増加につながる ゆっくり味わってよく噛んで食べるとエネルギー消費量を増やせる
2021年12月13日
【新型コロナ】子供の心の実態調査 食事を食べられなくなる「神経性やせ症」の子供がコロナ禍で増加
2021年12月13日
【新型コロナ】ファイザーのワクチンの3回目接種はオミクロン株にも効く? 抗体価は半分に減るものの2回接種より25倍に増加
2021年12月13日
【新型コロナ】日本人はなぜ感染・死者数が少ない? 風邪でつくられた免疫が新型コロナにも有効に働いている可能性 理研
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 11,068 人(2022年現在)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 2.7%
  • 保健師 44.8%
  • 看護師 10.8%
  • 管理栄養士・栄養士 19.8%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶