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子供の脂肪肝や肝炎を簡便な検査で発見 肥満の子供のNASHを早期発見
2015年10月27日
子供の脂肪肝や脂肪肝炎を簡便な検査でみつけられることが、大阪市立大学発達小児医学の研究グループの調査で明らかになった。脂肪肝や肝炎は中高年に多い疾患だが、子供の肥満も増えており、簡便な検査法が求められている。
子供の肥満が増えている 非アルコール性脂肪性肝炎のリスクが上昇
食事・運動指導で脂肪肝を改善
成人では効果的な検査法であることが過去の研究で確かめられているが、肥満の子供で効果があるかは分かっていなかった。そこで研究グループは、1?18歳の子供214名を対象にフィブロスキャンを用いた測定を行い、肥満群、肥満を伴わない肝障害群、肥満と肝障害を伴う対照群に分けて測定結果を比較した。
その結果、フィブロスキャンは94%の子供で実施可能であり、肥満の子供は対照群と比較して肝硬度と肝脂肪蓄積度が有意に高いことが明らかになった。また、一部の子供では肝生検も行い、フィブロスキャンの測定結果と比較したところ、両者の間に高い相関があることが分かった。
研究グループは今後、肥満の子供に対してどのような食事・運動指導を行えば脂肪肝の改善に結びつくのかを、フィブロスキャンを用いて解明していくという。また、小中高等学校における学校検診にこの検査を導入することで脂肪肝の子供をスクリーニングすれば、早期に食事・運動指導を行えるようになるという。
肝硬変・肝線維化のリスクが高いフォンタン手術を受けた子供や、先天性代謝性肝疾患、B・C型肝炎の子供でも効果的な検査になる可能性がある。
大阪市立大学医学部附属病院 小児科・新生児科
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