ニュース
受動喫煙の場所は「飲食店」「職場」 たばこ対策を望む声が増加
2016年11月17日

たばこを吸わない人の41.4%が、飲食店でたばこの煙を吸い込む受動喫煙を経験していることが、厚生労働省の「2015年国民健康・栄養調査」で分かった。受動喫煙の防止対策を望む場所も飲食店がもっとも多かった。厚労省は、受動喫煙防止対策の推進を訴えかけるロゴマークを公表した。
受動喫煙「飲食店で」最多の41% 喫煙率は過去最低
調査によると、たばこを吸わない人が過去1ヵ月以内に受動喫煙をする機会があった場所は、「飲食店」(41.4%)、「職場」(30.9%)、「路上」(30.9%)、「子供が利用する屋外の空間」(11.6%)、「公共交通機関」(10.8%)、「行政機関」(6.0%)、「医療機関」(3.5%)が上位に挙げられた。家庭で毎日、受動喫煙にさらされているのは8.3%だった。
受動喫煙防止対策が推進されることを望む場所は「飲食店」(35.0%)、「路上」(34.8%)、「子供が利用する屋外の空間(公園、通学路など)」(28.2%)、「遊技場(ゲームセンター、パチンコ、競馬場など)」(17.5%)、「公共交通機関」(16.6%)が上位に挙げられた。
厚労省が「健康日本21」で示している目標値(上限)は、飲食店が15%、行政機関・医療機関が0%、家庭が3%、職場が0%だが、調査結果はいずれも目標値に届いていない。
一方、習慣的に喫煙している人の割合は18.2%で、過去最低を更新した。男性は30.1%で2014年調査より2.1ポイント下がり、女性は7.9%で同0.6ポイント下がった。年齢別でみると、男性は30代(41.9%)、女性は40代(11.7%)がもっとも多い。1日に21本以上吸うヘビースモーカーも、男性12.4%、女性2%と過去最低だった。
「2015年国民健康・栄養調査」は昨年11月に、20歳以上の男女計6,655人を対象に実施された。


受動喫煙防止対策を訴えるロゴマークを公表 規制強化を検討

「受動喫煙のない社会を目指して」ロゴマークについて(厚生労働省)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2023 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「健診・検診」に関するニュース
- 2023年08月09日
-
8020達成率は5割以上 若い世代の歯周病増、口腔ケアが課題に
厚労省「令和4年歯科疾患実態調査」より - 2023年08月08日
- 若い世代でも「脂肪肝疾患」が増加 やせていても体脂肪が蓄積 肥満とどう違う?
- 2023年07月28日
- 2022年度版「健診・保健指導施設リスト」状況を報告します【保健指導リソースガイド】
- 2023年07月24日
- 標準体重でも3分の1は実は「肥満」 BMIは健康状態をみる指標として不十分 やせていても安心できない
- 2023年07月11日
- 自治体健診で高齢者のフレイルを簡便に判定 「後期高齢者の質問票」でリスクが分かる 「フレイル関連12項目」とは?
- 2023年06月20日
- 肝臓学会が「奈良宣言2023」を発表 肥満・メタボの人は「脂肪肝」にもご注意 検査を受けることが大切
- 2023年06月12日
- 自治体健診で「心房細動」を早期発見 健康寿命と平均寿命の差を縮める 日本初の「健康寿命延伸事業」 大分県
- 2023年06月05日
- 要介護認定リスクと関連の深い健診6項目が明らかに 特定健診・後期高齢者健診のデータから判明 名古屋市
- 2023年05月19日
- 令和4年度「東京都がん予防・検診等実態調査」 受診者増加のための取組み率は健康保険組合で85%に上昇
- 2023年05月18日
-
さんぽセンター利用の5割以上「健診結果の措置に関する説明力が向上」
-『令和4年度産業保健活動総合支援事業アウトカム調査報告書』-