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糖尿病腎症の成因にもとづく検査法を開発 「メガリン」を測定
2017年03月16日
新潟大学の研究グループは、糖尿病腎症の早期診断や予後予測に役立つ可能性のある、糖尿病腎症の成因にもとづく尿検査法を開発したと発表した。
腎臓で、糸球体から濾過されるタンパク質などの物質を再吸収する分子「メガリン」の尿中排泄量を測定するもので、早期から糖尿病腎症の発症・進展しやすさを診断できるようになるという。
腎臓で、糸球体から濾過されるタンパク質などの物質を再吸収する分子「メガリン」の尿中排泄量を測定するもので、早期から糖尿病腎症の発症・進展しやすさを診断できるようになるという。
糖尿病腎症の成因にもとづく検査法を開発
研究は、新潟大学大学院医歯学総合研究科機能分子医学講座の斎藤亮彦特任教授を中心とする研究グループによるもので、米国糖尿病学会誌「Diabetes」に発表された。
糖尿病の合併症である糖尿病腎症は、透析導入原因疾患の第1位を占めている。また、糖尿病患者は腎症を合併すると心臓病や脳卒中の危険も増大することが知られており、糖尿病性の発症・進展を食い止めることは、糖尿病治療における最重要課題のひとつとして挙げられている。
日本では腎不全によって約32万人が透析療法を受けており、その数は年間約3万8,000人ずつ増加している。透析療法は患者の負担が大きいだけでなく、医療費の増加も重要な問題になっている。
これまで、糖尿病腎症が発症・進展しやすい人とそうではない人が存在することは分かっていたが、どのようにしてそうした人を見分けるかは明らかではなかった。
また腎臓を保護するために行われている治療が個々の患者にとって妥当なものかを評価する方法も確立されていない。
そこで研究グループは、糖尿病腎症の成因にもとづき、その発症・進展のリスクを予測し、治療に指針を与えるとともに、簡便に行える検査法の開発に取り組んでいる。
「メガリン」を測定し、糖尿病腎症を早期診断、予後予測
臨床での実用化に向けて研究を開始
Exocytosis-Mediated Urinary Full-Length Megalin Excretion is Linked with the Pathogenesis of Diabetic Nephropathy(Diabetes 2017年2月14日)
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