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【連載紹介】何をどう食べるか―体験から得た震災時の食の"知恵袋"

 

「おいしさ」と「いつも食べているもの」を大事に
何をどう食べるか―体験から得た震災時の食の"知恵袋"


2018年2月2日/日本集団災害医学会にて講演
「大災害を生き抜くための食事学」

 石川先生は、東日本大震災を勤務地・居住地の仙台で体験されました。専門は分子食品学、分子栄養学、分子調理学ということで、震災後、「おいしさ」の研究を新たに始められたそうです。今回、石川先生に「大災害を生き抜くための食事学」 についてインタビューをしました。

何をどう「備蓄」すればよい?備蓄から一歩進んだ"常備蓄"のススメ

 大きなストレスがかかったときに食べ慣れないものを食べるのは、新たなストレスを引き起こします。常備畜は、主食、主菜、副菜にわけるとよく、それにより必要なものが見えてきます。

 また、日本の住宅事情を考慮すると、専用の備蓄庫を作る必要はなく、①防災袋に入れる持ち出し用、②家に常備蓄するものに分けて置いておくとよいでしょう。かつ日常的に食べて、食べたら買い足すという"食べ回しながら備蓄する方法"がおすすめ、普段から食べ慣れておくことがポイントです

「食べ慣れた食事を食べたい」は自然な欲求。
おいしい食べものは気力のもとになる。

-------- 震災発生から数日間は、食べるだけでも大変という状況に置かれますよね。その中で、「おいしさが重要」と感じたのは、どんな場面でしたか。

(石川先生)まず、温かい料理のありがたみを、これまで以上に感じました。被災地には救援物資として、おにぎりやパンなどが遠方から届きます。どれも、貴重な食品であることには違いありません。ですが、極限状態だからこそ、「普段の食べ慣れた(あたたかい)食事を食べたい」と思うのも当然のこと。おいしい食べものは、疲れを癒やし、頑張る気持ちを奮い立たせるのに必要な「マストアイテム」なのです。  現代の食生活は大変便利であるがゆえに、野生の知恵やものがない場合の食習慣というのはなかなか身に付きません。突然、なんでも食べられる人、何でも作れる人にはなれないわけです。


カセットコンロやアウトドア用の湯沸かしセットが役に立ちました。

[保健指導リソースガイド編集部]
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