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働き盛りの睡眠不足が問題に~睡眠障害への早期対応も必要
2018年09月28日
このほど発表された平成29年「国民健康・栄養調査」の結果では、40代の男女で半数近くが1日の平均睡眠時間が6時間未満だったことが明らかになった。また20歳以上の男女のうち、睡眠で休養が十分にとれていない者の割合は全体のおよそ2割にのぼったという。
厚生労働省では2014年に『健康づくりのための睡眠指針2014』を取りまとめており、その中では睡眠障害についても解説している。
睡眠不足や睡眠障害による日中の眠気は、ヒューマンエラーに基づく事故につながることから、睡眠についての正しい知識を習得し、睡眠の質の改善や睡眠障害への早期対応が求められている。
厚生労働省では2014年に『健康づくりのための睡眠指針2014』を取りまとめており、その中では睡眠障害についても解説している。
睡眠不足や睡眠障害による日中の眠気は、ヒューマンエラーに基づく事故につながることから、睡眠についての正しい知識を習得し、睡眠の質の改善や睡眠障害への早期対応が求められている。
『健康づくりのための睡眠指針2014』では「睡眠12箇条」を掲げ、睡眠の量的な不足や質的な悪化によって健康上の問題や生活への支障をきたすこと、また生活習慣病のリスクにつながると説明。不眠がうつ病のようなこころの病につながること、また睡眠不足や睡眠障害による日中の眠気が労働災害や交通事故の原因になりうるとして、必要な睡眠が適切に確保できるよう指針を示している。 健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条~(厚生労働省)
このうち睡眠障害については不眠症、過眠症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグス症候群などについて詳しく解説。過眠症については、急な病魔に襲われて眠ってしまう睡眠発作や、笑ったり驚いたりすると身体の力が突然抜ける情動脱力発作、眠りぎわの睡眠麻痺や入眠時幻覚などが一緒に起こる特徴がある「ナルコレプシー」などについて症状を紹介している。きちんと睡眠時間が確保されていても、日中の眠気や居眠りで困っている場合は、ナルコレプシーといった過眠症の可能性があるため、医師による適切な検査を受け、対策をとることを勧めている。
また閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、舌の沈下により気道がふさがれ、大きないびきをかいて呼吸が停止。そのために血液中酸素濃度が低下して覚醒反応が起こり、睡眠障害を引き起こすとしている。小児にもみられる場合があり、眠気の訴えだけではなく多動や落ち着きのなさ、学習上の問題につながる可能性もあるという。
一方、レストレスレッグス(むずむず脚)症候群は就床すると下肢に異常な感覚が生じ、足を動かさずにいられない欲求にかられることから入眠が著しく困難になる、と指摘。また、周期性四肢運動障害もあり、これは下肢や上肢にぴくつくような不随意運動が繰り返し起こり、浅い眠りや中途覚醒を生じる特徴があるとしている。
厚生労働科学研究費補助金(循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業)「健康日本21(第2次)に即した睡眠指針への改訂に資するための疫学研究」(東北大学・尾崎章子、浜松医科大学・巽あさみ)において作成された『健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条~に基づいた保健指導ハンドブック』では、保健師など睡眠の保健指導に携わる人を対象に健康相談や健康教育の際に有用な情報をまとめ、公開。適切な睡眠の量の確保、睡眠の質の改善、睡眠障害の早期発見・早期対応によって事故防止、また健康づくりを目指そうと呼び掛けている。
報道発表:平成29年「国民健康・栄養調査」の結果(厚生労働省)
「健康づくりのための睡眠指針 2014」(厚生労働省)
健康づくりのための睡眠指針 2014~睡眠12箇条~に基づいた保健指導ハンドブック(厚生労働科学研究費補助金「健康日本21(第2次)に即した睡眠指針への改訂に資するための疫学研究」)
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