ニュース

市内の全小中学校で実施、「坂戸食育プログラム」の調査結果を公表

syokuku2.jpg
 埼玉県坂戸市の全小・中学校における「坂戸食育プログラム」の成果と今後の課題をまとめた論文(女子栄養大学/衛藤久美、中西明美、藤倉純子、松下佳代、田中久子、香川明夫、武見ゆかり)がこのほど、日本公衆衛生雑誌66巻5号で発表された。
 研究によると、同プログラムが教員の食育への関心を高めることなどに役立っていることが分かった。
公衆衛生活動報告 埼玉県坂戸市における全小・中学校共通実施の「坂戸食育プログラム」の成果と課題(日本公衆衛生雑誌. 2019年66巻5号 p.252-266.)
3つの具体的な目標
 坂戸市は女子栄養大学と協働し、2006年度から「坂戸市立小・中学校食育推進委員会」を立ち上げ、児童生徒の健康と食生活の向上を目指した「坂戸食育プログラム」に取り組んでいる。

 食育プログラム全体の狙いは「望ましい食習慣を身につけ、心身ともに健康な児童・生徒を育成する」ことで、①充実した朝食をとろう ②健康を考え、バランスの良い食事をとろう ③みんなで楽しく食事をしよう―の3つが具体目標(行動目標)。

 これらの目標を達成するため、オリジナル・キャラクター「さかどん」を教材に活用するなどしながら、各学年の学習内容が考案された。

教員と児童、両者に効果あり
 今回とりまとめられた活動報告では、2006年度から2014年度に実施された調査データをもとに評価が行われた。

 このうち小学校での調査4年目と中学校での調査2年目に、教員へ授業実施状況について尋ねた結果では、指導案通り「実施できた」クラスは7割以上、教材を「すべて使用した」クラスは8割以上、学習内容を児童生徒たちが「ほぼ理解できた」クラスも5割以上だった。

 また、小学校の教員と中学校の男性教員のうち、研修会参加や授業実施経験がある教員は「食育への関心が高くなった」と答えた割合が高かった。

 一方、児童生徒の学習効果について、4年間の食育プログラムの学習効果はみられなかったが、各学年の食育プログラム学習前後で、具体目標として掲げていた「②健康を考え、バランスの良い食事をとろう」に関する食態度が改善していた。また終了後調査では、9割以上の中2生が食育プログラムを「学習してよかった」と回答した。

syokuiku3.jpg  論文では、これらの結果を踏まえ、食育プログラムは教員の食育への関心を高めることに役立っていることが示唆された、としている。また児童生徒も「健康を考え、バランスの良い食事をとる」ことに関する食態度で有意な変化が見られたことなど、一定の効果はあったとしている。

 今後も継続的な食育プログラムの実施体制を推進していくほか、学校を拠点とし、児童生徒の家族等他世代へも波及するような食育の検討も進めていく考え。

[yoshioka]

「学校保健」に関するニュース

2021年12月21日
【子宮頸がん】ワクチン接種を受けられなかった女性へのキャッチアップが必要 子宮頸がん検診で異常率が上昇
2021年12月21日
【申込開始】今注目のナッジ理論、感染症に関する教材が新登場!遠隔指導ツールも新作追加! 保健指導・健康事業用「教材・備品カタログ2022年版」
2021年12月20日
牛乳を毎日コップ1杯飲んでいる女性は脳卒中のリスクが低下 牛乳に血圧を下げる効果が?
2021年12月13日
早食いは肥満や体重増加につながる ゆっくり味わってよく噛んで食べるとエネルギー消費量を増やせる
2021年12月13日
【新型コロナ】子供の心の実態調査 食事を食べられなくなる「神経性やせ症」の子供がコロナ禍で増加
2021年12月09日
保健師など保健衛生に関わる方必携の手帳「2022年版保健指導ノート」
2021年12月09日
多胎の妊娠サポートが最優秀賞〜健康寿命をのばそう!アワード母子保健分野
2021年11月30日
牛乳やヨーグルトなどの乳製品が高齢者の骨折や転倒のリスクを減少 カルシウムとタンパク質を十分に摂ることが大切
2021年11月18日
働く女性と児童・生徒の自殺者数が増加-令和3年版自殺対策白書
2021年11月16日
近くにファストフード店があると肥満や糖尿病になりやすい? ファストフードの栄養は30年間で悪化
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
  • 週1回配信(毎週木曜日)
  • 登録者数 11,068 人(2022年現在)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 2.7%
  • 保健師 44.8%
  • 看護師 10.8%
  • 管理栄養士・栄養士 19.8%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶