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平成29年度の国民医療費、過去最高の43兆円超に
2019年11月22日
厚生労働省はこのほど、平成29年度 国民医療費の概況を公表した。
結果によると平成29年度の国民医療費は43兆0710億円で、前年度比42兆1381億円(2.2%)増。
統計を開始した昭和29年度以降で過去最高を記録した。
平成29年度の人口1人あたりの国民医療費は、33万9900円
「国民医療費」とは医療機関で保険診療の対象となった傷病の治療に要した費用のこと。診療費のほか、薬局調剤医療費、入院時食事・生活医療費、訪問看護医療費などが含まれる。
一方で保険診療の対象ではない先進医療などや、特別室への入院、不妊治療での生殖補助医療などに要した費用は含まれない。
また傷病の治療費に限っているため、正常な妊娠・出産に要する費用や健康の維持・増進を目的とした健康診断、予防接種などの費用、義眼や義肢などの費用なども対象ではない。
平成29年度は国民医療費が過去最高となったことから、人口1人あたりの国民医療費も33万9900円と前年度比7900円(2.4%)増だった。
年齢階級別の国民医療費は0~14 歳は 2 兆 5,392 億円(構成割合 5.9%)、15~44 歳は 5 兆 2690億円(同 12.2%)、45~64 歳は 9 兆 3,112 億円(同 21.6%)、65 歳以上は 25 兆 9,515 億円(同60.3%)。65歳以上が全体の約6割を占めていることになる。
人口1人あたりの国民医療費で見ても65歳未満が18万7000円、65歳以上が73万8300円。そのうち医科診療医療費では、65歳未満が12万6600円、65歳以上が54万7500円。
地域間での医療費格差も
都道府県(患者住所地)別で最も高かったのは東京都の4兆2931億円。次いで大阪府の3兆2757億円、神奈川県の2兆7584億円と続いている。逆に最も低かったのは鳥取県の2002億円で、次いで島根県の2617億円、福井県の2658億円だった。
一方、人口1人あたり国民医療費をみると高知県の44万9200円が最も高く、次いで長崎県の41万9900円、鹿児島県の41万3900円と続く。
また、千葉県の29万8200円、埼玉県の29万9600円、神奈川県の30万1200円の順に低かった。地域間の格差が大きいこともうかがえる。
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