ニュース

子ども若者向け・学校関係者向けの体罰禁止についてよくある質問集を発表(セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン)

 公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンはこのほど家庭や教育現場での体罰を禁止するため、子ども若者向け・学校関係者向けによくある質問集の日本語版2冊を発表した。
 子どもや若い人たち自身が体罰や子どもの権利について知ることを目的とした1冊と、教育現場の体罰を禁止することを目的とした1冊で、2019年に発表した質問集と合わせ包括的にあらゆる子どもへの体罰について考える全3冊シリーズとなっている。
体罰のない社会の実現には社会の意識を変えることが重要

 世界では文化や宗教的な理由で子どもへの体罰を容認しているケースがあり、2009年、国際NGO「子どもに対するあらゆる体罰を終わらせるグローバル・イニシアチブ」が全世界共通でよくある質問集を作成。体罰のない社会の実現には社会の意識を変えることが重要だと訴えてきた。

 日本では2020年4月、改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が施行され、親などによる体罰の禁止が明文化されている。今回発行された『たたくのはやめて!子どもに対する体罰を禁止するために:よくある質問集<子どもと若者のみなさんへ>』『学校における体罰を禁止するため:よくある質問集』の2種類の本は、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンによって制作された日本語版となる。

一般向けと行政・教育関係者向けの2冊を公開

 体罰や子どもの権利条約について、子どもでも理解できるように分かりやすく解説したのが『たたくのはやめて!子どもに対する体罰を禁止するために:よくある質問集<子どもと若者のみなさんへ>』。

 40ページで構成され、「体罰が禁止されたら、子どもはあまやかされ、行儀がわるく、人やものごとを尊重しなくなってしまいませんか?」や、「体罰は子どもをほんとうに傷つけるのでしょうか?」など、よくある質問について答える内容となっている。

 また、『学校における体罰を禁止するために:よくある質問集』は行政・教育関係者などに向けてまとめられたもので同じく40ページ。子どもはあらゆる場面で暴力から守られる権利を持っていることなど基本原則を説明したうえで、なぜ教育現場での体罰を容認してはならないのか、などについて丁寧に解説している。

 例えば、子どもに尊敬の念や規律を教えるために体罰は必要ではないか、体罰を禁止することで先生のストレスを増幅させることにならないか、など具体的に書かれており、地域保健のメンタルケアを考えるうえでも参考になる内容となっている。

 2冊は2019年に発表した『子どもに対するあらゆる体罰を禁止するために:よくある質問集』と合わせると日本語版の3冊シリーズとなり、いずれもHPからダウンロードして活用できる。

[yoshioka]
side_メルマガバナー

「健診・検診」に関するニュース

2025年08月21日
歯の本数が働き世代の栄養摂取に影響 広島大学が新知見を報告
2025年07月07日
子供や若者の生活習慣行動とウェルビーイングの関連を調査 小学校の独自の取り組みを通じた共同研究を開始 立教大学と東京都昭島市
2025年06月27日
2023年度 特定健診の実施率は59.9%、保健指導は27.6%
過去最高を更新するが、目標値と依然大きく乖離【厚労省調査】
2025年06月17日
【厚労省】職域がん検診も市町村が一体管理へ
対策型検診の新項目はモデル事業で導入判断
2025年06月02日
肺がん検診ガイドライン19年ぶり改訂 重喫煙者に年1回の低線量CTを推奨【国立がん研究センター】
2025年05月20日
【調査報告】国民健康保険の保健事業を見直すロジックモデルを構築
―特定健診・特定保健指導を起点にアウトカムを可視化
2025年05月16日
高齢者がスマホなどのデジタル技術を利用すると認知症予防に 高齢者がネットを使うと健診の受診率も改善
2025年05月16日
【高血圧の日】運輸業はとく高血圧や肥満が多い 健康増進を推進し検査値が改善 二次健診者数も減少
2025年05月12日
メタボとロコモの深い関係を3万人超の健診データで解明 運動機能の低下は50代から進行 メタボとロコモの同時健診が必要
2025年05月01日
ホルモン分泌は年齢とともに変化 バランスが乱れると不調や病気が 肥満を引き起こすホルモンも【ホルモンを健康にする10の方法】
アルコールと保健指導
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(木曜日・登録者11,800名)
登録者の内訳(職種)
  • 医 師 3%
  • 保健師 47%
  • 看護師 11%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 20%
登録はこちら

ページのトップへ戻る トップページへ ▶