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【健やか21】妊娠中のオメガ3系脂肪酸摂取量が多いと出産後の不適切養育行動が軽減(富山大学)

 「健やか親子21(第2次)ホームページ」より、専門職向けの学校保健・母子保健に関する最新情報をピックアップしてお届けします。
 「健やか親子21」では、「すべての子どもが健やかに育つ社会」の実現を一緒に推進して頂ける企業や団体を募集しています。
子どもへの身体的虐待やネグレクト行動を減らせる可能性が示唆

 富山大学の研究グループは、妊娠中にお母さんがオメガ3系脂肪酸(青魚に多く含まれるDHAやEPAなど)を多く摂っていると、生まれてきた子どもに対して不適切養育行動(叩く、激しく揺さぶる、家に一人で放置する)を取るリスクが低くなることを明らかにしました。

 2017年のユニセフの報告書によると、世界の2〜4歳における子どものうち4人に3人(3億人)が、母親などの養育者から定期的に虐待を受けているとされています。そのような虐待行為の要因に介入し対処することは容易ではありません。本研究では、比較的取り組みやすい要因でありながら、これまでほとんど注目されてこなかった妊娠中のオメガ3系脂肪酸の摂取量に注目し、生まれた子どもに対する母親の養育行動との関連性を調査・検証したものです。

 オメガ3系脂肪酸には暴力的・攻撃的な行動を抑制する効果だけでなく、動物においては母獣の養育行動を促す効果があると知られています。しかし、妊娠中の母親のオメガ3系脂肪酸摂取量と、生まれてきた子どもに対する、虐待やネグレクトになりかねない「不適切養育行動」との関係に当てはまるかについては知られていませんでした。

 今回の研究結果は、92,191人の妊婦さんを対象とし、妊娠中のオメガ3系脂肪酸の摂取量と母親による生まれた子どもへの不適切養育行動との関連性を明らかにした画期的な内容です。この結果より、妊娠中にお母さんがオメガ3系脂肪酸を積極的に摂取することで、子どもへの身体的虐待やネグレクト行動を減らせる可能性が示唆されました。

最新トピックス・イベント(2021年 8月12日更新)

  • 「コロナ下の女性への影響について」の更新について(内閣府)
  • 資料「ネット・ゲーム依存について心配になったら」のとりまとめについて(千葉県)
  • 子ども安全メール「Vol.561 家庭内での医薬品や洗剤の誤飲を防止しましょう!」の掲載について(消費者庁)
  • 「青少年の体験活動等に関する意識調査(令和元年度調査)」の報告書の掲載について(国立青少年教育振興機構)
  • 高校等における新型コロナウイルス感染症抗原定性検査キットの活用について( 日本耳鼻咽喉科学会)
  • プレスリリース「乳幼児における睡眠と知的発達の関係が明らかに~早産児の夜間睡眠の制御と知的発達~」の掲載について(東邦大学)
  • 「子ども・子育て支援法施行令の一部を改正する政令案」に対する意見の募集について(内閣府)
  • 児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議(令和3年度・第1回)議事要旨の掲載について(文部科学省)
  • ヤングケアラーサポートクラスの実施について(埼玉県教育委員会)
  • 「スマートフォン用熱中症診断支援アプリケーション」の公開について(日本救急医学会)
※詳しい情報は、健やか親子21(第2次)ホームページを参照。
「健やか親子21」とは?母子の健康水準を向上のための国民運動計画

 「健やか親子21」は、平成13年から始まった母子の健康水準を向上させるための様々な取組を、みんなで推進する国民運動計画。

 平成27年度からは、現状の課題を踏まえ新たな計画(~平成36年度)が始まりました。

 「健やか親子21(第2次)ホームページ」は、情報収集や情報を共有することによる交流・連携ができる有用なツールとして、様々な活動に役立つことが目的。

[保健指導リソースガイド編集部]
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