ニュース
感染症対応や新しい働き方を踏まえた過労死防止の対策を~大綱の変更を閣議決定
2021年08月27日

新型コロナウイルス感染症拡大に伴う対応や働き方の変化を踏まえ、過労死の防止対策を進めることなどが盛り込まれている。
新しい働き方のテレワークや副業等についても周知・啓発を
政府は「過労死等防止対策推進法」で、過労死等防止のための対策を効果的に推進するため大綱を定めると規定。厚生労働省には、労働者遺族や労使などで構成される「過労死等防止対策推進協議会」が設置され、おおむね3年を目安に大綱の見直しを行っている。
今回の見直しでは、従来の基本的な枠組みは維持しつつ、新型コロナウイルス感染症への対応や働き方の変化などを踏まえ、過労死防止対策の課題や施策を盛り込んだ。具体的には、感染症拡大に伴う医療現場などでの過重労働を防止することや、新しい働き方であるテレワークや副業・兼業、フリーランスについてガイドラインの周知、啓発を行うことなどが明記されている。
主な取り組み例としては、勤務間インターバル制度の導入やメンタルヘルス対策の取り組みが進んでいない中小企業に対する支援▽調査研究への新しい働き方や社会情勢の変化に応じた対象の追加▽調査研究成果を活用した過労死等防止対策のチェックリストの開発▽過労死で親を亡くした遺児をサポートするための相談対応の実施―などを挙げた。

数値目標についても従来の大綱の内容を一部、更新した。例えば令和7年までに「週労働時間40時間以上の雇用者のうち、週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下にする」と設定。
また労働者30人以上の企業のうち、「勤務間インターバル制度を知らなかった企業割合を5%未満」、「勤務間インターバル制度を導入している企業割合を15%以上」とする目標を令和7年までに達成するとした。公務員についても必要な取り組みを推進する。
厚労省は新たな大綱に基づき、関係省庁と連携しながら過労死ゼロを目指していく方針。
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「産業保健」に関するニュース
- 2025年06月10日
- 【アプリ活用で運動不足を解消】1日の歩数を増やすのに効果的 大阪府健康アプリの効果を8万人超で検証
- 2025年06月09日
- 【睡眠改善の最新情報】大人も子供も睡眠不足 スマホと専用アプリで睡眠を改善 良い睡眠をとるためのポイントは?
- 2025年06月09日
- 健康状態が良好で職場で働きがいがあると仕事のパフォーマンスが向上 労働者の健康を良好に維持する取り組みが必要
- 2025年06月09日
- ヨガは肥満・メタボのある人の体重管理に役立つ ヨガは暑い夏にも涼しい部屋でできる ひざの痛みも軽減
- 2025年06月05日
- 【専門職向けアンケート】飲酒量低減・減酒に向けた酒類メーカーの取り組みについての意識調査(第2回)
- 2025年06月02日
- 【熱中症予防の最新情報】職場の熱中症対策に取り組む企業が増加 全国の熱中症搬送者数を予測するサイトを公開
- 2025年06月02日
- 【勤労者の長期病休を調査】長期病休の年齢にともなう変化は男女で異なる 産業保健では性差や年齢差を考慮した支援が必要
- 2025年06月02日
- 女性の月経不順リスクに職場の心身ストレスが影響 ストレスチェック活用により女性の健康を支援
- 2025年06月02日
- 自然とのふれあいがメンタルヘルスを改善 森が人間の健康とウェルビーイングを高める
- 2025年05月27日
- スマホアプリを活用し社会人のメンタルヘルスを改善 スマホで学ぶ認知行動スキルがうつ状態を改善 睡眠改善を支援するアプリも