自宅勤務に満足している人は約8割 一方、テレワーク実施率は低調に推移~第11回働く人の意識調査
本調査は第7波後初となる調査で、テレワークの実施率は17.2%と低調に推移していることなどが分かった。
1955年に設立された日本生産性本部は経営者・労働者・学識者の三者構成による組織で、調査研究や提言、実践活動で生産性向上を目指している。
政府による緊急事態宣言発出から約1カ月後の2020年5月からは「働く人の意識調査」として、新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響を調査。テレワークの拡大など働き方の変化や、所属組織に対する信頼度や雇用・収入などへの不安について、定期的に調査を続けている。
第11回調査は2022年10月11・12日にインターネットを通じて実施。対象は20歳以上で、国内の企業・団体の雇用者1,100人。第7波のピークが過ぎた時期だったが、原材料・エネルギー価格の高騰と急激な円安の進行などが影を落とし、景況感を「悪い」と感じている人は7割を超えていた。
このような状況だが、勤め先の業績について「不安を感じる」とした回答は過去最小の47.8%。今後の自身の雇用について「不安を感じない」は53.1%で、5回連続で5割を上回った。また自身の収入については「不安を感じる」が61.6%で前回調査の64.6%から減少したが、このうち「かなり不安」とした回答は21.8%で0.4ポイント微増していた。

一方、「勤め先への現在の信頼の程度」を問う質問では、「信頼している」と「まずまず信頼している」が合計で59.1%。2022年4月調査以降、2回連続で微減している。
今回の調査では、Off-JTについて「案内があった」割合が16.1%と過去最大となった。受講率は7.2%で、前回調査の5.5%から微増。内容は「係長、課長、部長等、役職や役割に必要な知識」と「職場の管理・監督能力の向上」がともに29.1%で最多だった。OJTの実施率は前回調査と同様15.5%だった。
一方、Off-JTやOJTのほかに、働く人が自らの意思で行う自己啓発について「行っている」と回答した人は前回調査の16.3%から14.1%に微減。「特に取り組む意向がない」との回答が過去最大の59.3%になったことから、自発的な学習意欲の低下が見られる。
一方、テレワークの実施率は低調に推移
またテレワーカーの週あたりの出勤日数は「週のうち3日以上出勤」が52.9%で、このうち「5日以上」が25.9%と前回調査より5.7ポイント増加していた。

テレワークの課題については、「部屋、机、椅子、照明など物理的環境の整備」、「Wi-Fiなど、通信環境の整備」といった環境についての項目が前回調査に比べて増加。
「Web会議などのテレワーク用ツールの使い勝手改善」、「押印の廃止や決裁手続きのデジタル化」、「仕事 のオン・オフを切り分けがしやすい制度や仕組み」も減少傾向にあったが、今回は増加に転じた。
一方、「情報セキュリティ対策」や「職場に行かないと閲覧できない資料・データのネット上での共有化」は減少が見られた。
感染不安が薄れ、テレワーク実施率は低調だが、自宅での勤務に「満足している」「どちらかといえば満足している」の合計は79.7%に上ることから、調査結果レポートでは「働き方のオプションとして、是非とも継続的な活用をしていただきたい」と締めくくっている。


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