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業態別の健康課題を見える化 「働き世代の健康データブック」を公開 企業の健康経営を支援 協会けんぽ京都支部

 全国健康保険協会(協会けんぽ)京都支部は、同協会が保有する、加入者の健診・医療のビッグデータを分析し、業態別の健康リスクを見える化した「京都働き世代の健康データブック~こころとからだのサステナビリティ~」を制作した。

 業態別の健康課題を分かりやすく見える化してあり、健康経営に積極的な事業所の具体的な取り組み事例も紹介。健康課題の多い業態や事業所の健康経営のきっかけづくりに利用できる内容になっている。

 加入事業所によりいっそうの健康づくりを推進してもらうため、健康経営に取り組むことを宣言した事業所を認定し、サポートする「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」も実施している。

業態別の健康課題を分かりやすく見える化 健康経営のきっかけに

 全国健康保険協会(協会けんぽ)京都支部は、同協会が保有する、加入者の健診・医療のビッグデータを分析し、業態別の健康リスクを見える化した「京都働き世代の健康データブック~こころとからだのサステナビリティ~」を制作した。

 そこで協会けんぽ京都支部では、加入事業所によりいっそうの健康づくりを推進してもらうため、健康経営に取り組むことを宣言した事業所を認定し、サポートする「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」を実施している。活動の一環として今回、保有するビッグデータを分析したデータブックを作成した。

 データブックでは、業態別の健康課題を分かりやすく見える化したことで、加入者自身が、従事する業態の健康課題を知り、健康や医療に関する正しい情報を入手・理解するとともに、日々の健康管理に役立てられるようになっている。また、健康課題の多い業態や事業所の健康経営のきっかけづくりにもつなげたいとしている。

 データブックを、自治体や業界団体、経済団体に配布し、各団体の会報誌やホームページを通じて、所属の加入者や事業主に情報発信してもらうことを期待している。さまざまな業態が加入する協会けんぽならではであり、加入者や事業主だけではなく、全体の健康経営に役立つことを目指しているという。

 それぞれの業態が抱える健康課題は以下の通り――

建設業

▼男性の喫煙率が高い、▼男性の健康リスクが高い、▼お酒を飲む頻度・量が多い、▼生活習慣病の医療費が全業態でトップ

運輸業・郵便業

▼男性の平均年齢が高い、▼健康リスクが高い、▼喫煙率が高い、▼運動不足、就寝前2時間以内の夕食、朝食を欠食する人が多い、▼健康経営、健康事業所宣言に取り組む事業所が多い

情報通信業

▼平均年齢はもっとも低い、▼20歳の時の体重に比べて10kg以上増加した人の割合が高い、▼生活習慣病医療費が高い、▼男性のメタボ、脂質の健康リスクが高い

宿泊業・飲食サービス業

▼就寝前2時間以内の夕食、朝食を欠食する人が多い、▼喫煙率が高い、▼お酒を飲む頻度・量が多い

健康経営に積極的な事業所の取り組みを紹介

 データブックでは、健康経営に積極的な事業所の取り組み事例も具体的に紹介している。

 たとえば、福知山市に本社を置く西田工業は、従業員の平均年齢が高くなり、生活習慣病関連のリスク保有者が多くなってきたことや、従業員の約半数が健診結果のいずれかの項目で再検査に該当していることを受け、全従業員に健康経営に取り組むことを宣言。

 再検査は放置せずに、受診勧奨に計画的に取り組み、受診率は約90%までに上昇。健康宣言後は、「健康」をテーマにした社内コミュニケーションも増え、継続的な取り組みにより、従業員の健康意識にも変化があらわれてきた。

職場の環境づくりは重要 コラボヘルスを推進

 京都府民の平均寿命は、男性81.40歳(全国3位)、女性87.35歳(全国9位)となっており、全国順位では上位にあるものの、健康寿命は、男性が72.71歳(全国19位)でマイナス8.69歳差、女性が73.68歳(全国47位)でマイナス13.67歳差となっており(2019年)、健康上の問題で何らかの生活が制限されている期間の長さが課題になっている。

 そこで協会けんぽ京都支部では、加入者が自身の健康や生活習慣に関する情報を得て、その情報を活用する力(ヘルスリテラシー)を向上してもらうために、広報プロジェクト「健康の現在値(いま)をみよう」を推進している。

 加入事業所によりいっそうの健康づくりを推進してもらうため、健康経営に取り組むことを宣言した事業所を認定し、サポートする「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」も実施。

 「健診を100%受診する」などの必須項目を含んだ5項目以上を選んで宣言した企業に対して、宣言証を交付し、各社の取り組みを支援する制度。すでに1,000社以上が参加しているという。

 「人生100年時代を迎える今、ヘルスリテラシーを高め、将来も健康に過ごすために備えることが求められるなか、京都府民の健康寿命と平均寿命は男女平均で10年以上も差があり、全国的にみてもワーストレベルとなっています。働く方々が長く過ごす"職場"の環境づくりはとくに重要であると考えており、事業所と協働した健康づくり(コラボヘルス)を推進しています」としている。

「京都働き世代の健康データブック~こころとからだのサステナビリティ~」(全国健康保険協会京都支部)
京(きょう)から取り組む健康事業所宣言 (全国健康保険協会 京都支部)
健康の現在値(いま)、見えてますか? (全国健康保険協会 京都支部)
全国健康保険協会(協会けんぽ)
[Terahata]
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