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今年も猛暑 各地で高温の記録が大幅更新 環境省が新たに「熱中症特別警戒アラート」を開始

 環境省は、気象庁と共同で「熱中症警戒アラート」の運用を4月から始めており、今年からは、新たに「熱中症特別警戒アラート」を設けた。

 この熱中症特別警戒アラートは、気温がとくに著しく高くなることにより、熱中症による重大な健康被害が生ずるおそれのある場合に、環境大臣が発表するもの。

 「熱中症特別警戒アラートの発表地域では、重大な健康被害が生じるおそれがあることから、自発的な熱中症予防行動を積極的に行ってください。また、家族や周囲の人々でも、見守りや声かけなどの共助や、公助を行ってください」と、同省では呼びかけている。

今年も猛暑に 熱中症になる人が大幅に増加すると予測
とくに熱中症リスクの高いときは「熱中症特別警戒アラート」を発令

 日本でも気候変動の影響により、4月の平均気温は、統計をとりはじめてからもっとも高い値になった。各地で高温の記録が大幅に更新された。

 この先、6月から8月も高温傾向が続き、湿度も高くなり、蒸し暑さが増すと予想されている。

 それにともない、国内の熱中症による救急搬送人員が増え、数万人を超え、死亡者数も高い水準で推移することが懸念されている。

 熱中症は、職場や学校、スポーツ現場での発生だけではなく、夜間や屋内も含め、子供から高齢者まで幅広い年代層で発生している。

 そこで環境省は、気象庁と共同して「熱中症警戒アラート」を運用し、熱中症への警戒を呼びかけている。

 「熱中症警戒アラート」は、2023年の気候変動適応法の改正により、「熱中症警戒情報」として法律に位置づけられるとともに、より深刻な健康被害が発生しうる場合に備え、一段上の「熱中症特別警戒情報」(熱中症特別警戒アラート)が新たに創設された。

 従来から運用してきた「熱中症警戒アラート」に加え、気温がとくに著しく高くなり、熱中症による健康に対する重大な被害が生じるおそれのある場合に、「熱中症特別警戒アラート」を発令するという。

 環境省「熱中症予防情報サイト」で公開するほか、個人向けメール配信サービスや、LINE公式アカウントも提供するとしている。

 「熱中症警戒アラート」「熱中症特別警戒アラート」の概要は以下のとおり――。

発表単位 熱中症警戒アラート:全国を58に分けた府県予報区等を単位として発表(北海道、鹿児島県、沖縄県を細分化)

熱中症特別警戒アラート:都道府県単位
発表基準・タイミング 熱中症警戒アラート:
発表基準:府県予報区等内の暑さ指数(WBGT)情報提供地点のいずれかにおいて、日最高暑さ指数が33以上となることが予測される場合
発表時間:前日の午後5時頃または当日の午前5時頃

熱中症特別警戒アラート:
発表基準:それぞれの都道府県内の全ての暑さ指数(WBGT)情報提供地点で、翌日の日最高暑さ指数が35以上となることが予測される場合に発表
発表時間:前日の午後2時頃
運用期間2024年4月24日から10月23日まで

※暑さ指数(WBGT)は、熱中症を予防するために設けられた、気温に加え、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)にも着目した指標。(1) 湿度、(2) 日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、(3) 気温――の3つを取り入れてある。暑さ指数が28(厳重警戒)を超えると、熱中症を発症する人は著しく増加することが分かっている。

熱中症特別警戒アラート、熱中症警戒アラートのほか、全国841地点での暑さ指数(WBGT)の予測値・実況値など、熱中症予防情報の提供を行う。

暑さ指数(WBGT)の予測値および実況値を、高速メール配信システム「すぐメールPlus+」により個人向けに配信するサービス。

LINEアプリで、LINE公式アカウントを友だち追加すると、熱中症特別警戒アラート、熱中症警戒アラートの発表や暑さ指数の情報を受けとることがでる。
アカウント名:環境省、LINE ID:kankyo_jpn

[Terahata]
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