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ファストフードの最新動向 カロリーは依然として高め

 ハンバーガーなどを販売するファストフード店で、肥満対策として低カロリーのメニューが増えているが、アイテムが増えすぎて購入する利用客が混乱しているという研究が発表された。
健康的になってきたファストフード
 高カロリーのファストフードの普及が、肥満の増加を促しているという研究は、これまでもたびたび発表されている。

 米国では、成人の28%は週に2回以上利用しており、10代の子供の40%が利用しているという調査結果がある。高カロリーの食品の利用頻度が高いと、肥満が増えることを指摘した研究も発表されている。

 こうした批判の声を受け、ファストフードを提供している各企業はメニューの見直しをはかった。その結果、この数年でファストフードには健康的なメニューが増えている。

 多くのファストフード店で、追加メニューでサラダを選択できるようになったり、焼いた肉の代わりに焼く、ゆでる、蒸すの調理法によりカロリーを抑えたメニューが増えた。メニューにカロリーを表示するファストフード店も増えている。

 「しかし、実際に調べたところ、カロリー摂取量はあまり変化していません。ファストフードは依然として、高カロリーである傾向がみられます」と、テンプル大学公衆衛生学部のキャサリン バウアー氏は話す。

メニュー・アイテムは2倍に増加
 「ファストフードのメニュー・アイテムの数は14年間で2倍に増えました。どのアイテムを選べばよいのかと、利用者が迷いやすくなっています」(バウアー氏)。

 バウアー氏らは、米国の主なファストフード・レストラン8社が提供するメニューの平均カロリーを調査し、1997年と2010年とで比較した。研究は、米医学誌「米予防医学ジャーナル(American Journal of Preventive Medicine)」に発表された。

 研究チームは、ファストフードのメニューから、ミネソタ大学栄養コーディネートセンターのデータベースをもとにカロリーや栄養成分を調べ、1997年から2010年にどれだけ変化したかを調べた。

 ファストフードのランチメニューの平均カロリーは453kcalだった。一方で、フレンチフライなどのサイドメニューの平均カロリーは263kcalだった。ファストフードのメニューの種類は、14年間で679アイテムから1036アイテムに、53%増加していた。

 増えたのは、野菜サラダや低カロリー甘味料のようなカロリーを抑えたアイテムだ。追加メニューとして頼めるサラダは11アイテムから51アイテムに増え、低カロリー甘味料を添えたコーヒーやお茶は35アイテムに増えた。

 その一方で、油を使ったフライド・フライや、菓子パンやデザートなどの高カロリーのサイドメニューも増えていた。メニューは多彩となっており、ハンバーガーなどの主要なアイテムは264アイテムから219アイテムへと、むしろ減っていた。

 「サラダや低カロリーの甘味料を加えた飲み物などが追加された一方で、より高カロリーのメニューも増えました。消費者が見分けるのは難しくなっています」と、バウアー氏は指摘する。

 低カロリーのサラダを注文したときでも、ドレッシングに油が含まれており、実際には高カロリーである場合がある。また、フライド・ポテトとデザートを追加して注文すると、かえって高カロリーになってしまうと、注意を促している。

 「ファストフードを利用するのがいけないというわけではありません。利用者も賢くならなければなりません。ファストフード店でどの食品を選べば低カロリーであるかを知り、食事全体のカロリーについてよく考える必要があります」(バウアー氏)。

 ファストフードを提供する企業の側でも、メニューのカロリー表示を、より分かりやすくするなどの対策が必要だとしている。

 「ニューヨーク市とフィラデルフィア市では、レストランのメニューの栄養表示が義務づけられました。こうした対策が普及し認知が進めば、ファストフード企業はより健康的なメニューを開発しやすくなります」としている。

Fast food menus still pack a lot of calories, Temple-led study finds(テンプル大学 2012年10月16日)

[Terahata]
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