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野菜をよく食べる人は楽観的 メンタル面でも健康効果
2013年01月18日

野菜や果物をよく食べる人は、健康的であるだけでなく、未来に対して楽観的に考える傾向があるという研究が米国で発表された。「野菜を1日に3皿(350g)以上食べることは、メンタルヘルスの面からも便益がありそうです」と、研究者は述べている。
野菜や果物をたくさん食べると、血中のカロテノイドという物質の濃度が上昇する。カロテノイドは、ホウレンソウやキャベツなどの葉野菜や、オレンジなどの果物に含まれる赤色や黄色の色素成分。緑黄色野菜や柑橘類、海藻類などに多く含まれる。 カロテノイドは、体内で活性酸素の発生を抑え、取り除く作用をもっている。そのため、活性酸素の働きでつくられる過酸化脂質が引き起こす動脈硬化を予防したり、老化やがんの発生に対しても効果があると考えられている。 カロテノイドの作用はそれだけにとどまらない。「ベータカロチンなどのカロテノイドの血中濃度が高い人は、楽観的であったり、生活に目的をもっている傾向があることが分かりました。こうしたカロテノイドの関連が示されたのは、この研究がはじめてです」と、ハーバード大学公衆衛生学部のジュリア ベーム氏は話す。 研究は、25~74歳の米国人男女982人を対象に行われた。研究チームは、ベータカロチンやビタミンEといった抗酸化作用のある9種類の物質の血中濃度を評価した。 参加者に、どれだけ楽観的であるかを心理的に測定する「ライフ・オリエンテーション・テスト(LOT)」というテストを受けてもらった。その結果、楽観的な傾向のある人は、そうでない人に比べ、血中のカロテノイドの濃度が最高で13%高いことが分かった。 野菜を食べる量でも差が出た。1日に食べる野菜や果物の量が2皿以下の人では、3皿以上食べる人に比べ、自分の未来の見通しについて悲観的である傾向が示された。野菜や果物をよく食べる人は、喫煙をしないなど、健康的な生活習慣をもっている傾向があることも分かった。 「野菜や果物に抗酸化物質が多く含まれ、酸化ストレスから体を守る働きをすることはよく知られています。今回の研究では、野菜をよく食べる食生活が、心や感情にまで影響する可能性があることが示されました。食生活や心身の相互作用について、さらに研究を重ねる必要があります」(ベーム氏)。 欧米では、野菜や果物の摂取量を増やすことを目指す「ファイブ・ア・ディ」という運動が展開されている。緑黄色野菜を1日120g以上、その他の野菜も含めて1日計350g以上摂取することを目標としている。 Association Between Optimism and Serum Antioxidants in the Midlife in the United States Study(米国心身症学会 2012年12月20日)
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