ウォーキングをするときはアルコールと虫歯に注意

そうした心理を反映してか、運動をした日はアルコール消費量が増えるという人が多いことが調査で明らかになった。中でも、日曜日はアルコールを飲み過ぎる可能性が高いと、研究者は注意を呼びかけている。
ノースウェスタン大学の研究チームは、18~89歳の150人の男性を対象に運動量とアルコール消費量について調査を行った。21日間連続して運動と飲酒について記録をとってもらう調査を1年間に3回行った。
その結果、ウォーキングなどの運動を多くする人が必ずしもアルコールを多く飲んでいるわけではないが、運動をする日にアルコールの量が増えるという行動パターンが当てはまる人が多くみられた。
生活パターンを曜日別にみると、日曜日に運動をまとめて行い、同時に運動後のアルコールの摂取量も増える傾向がみられた。
また、月曜日から水曜日にかけてはアルコールを飲まないが、木曜日には運動量が増え、同時にアルコールの摂取量も増える人が多いという。
こうした行動パターンについて、「運動をする日は、いつもより多めに飲んで自分に"ご褒美"を与えているか、社交的になりお酒を飲む機会が増えるタイミングが重なっている可能性があります」と、ノースウェスタン大学のデビッド コンロイ教授は言う。
確かに、ひと汗をかいた後の1杯はおいしい。だが、杯を重ねてしまってはせっかく運動の効果が帳消しになってしまう。
また、運動後すぐに飲酒をすると、汗をかいた分だけアルコールが汗として排出されるわけではないので、脱水症状を引き起こす可能性がある。
なお、今回の調査は、スマートフォンのアプリを利用し、1日の終わりに参加者にその日の運動量とアルコール消費量を自己申告してもらう方法で行われた。
「スマートフォンを活用すると、運動やアルコールについて正確に記録できることが分かりました。アルコールの飲み過ぎが気になる人は、スマートフォンで記録をとると、自分の生活パターンを知ることができます」と、コンロイ教授はアドバイスしている。
しかし、歯の健康に関していえば、運動量が多いアスリートの場合、良いことばかりとは言えないようだ。
2012年に開催されたロンドン五輪に参加した運動選手を対象とした調査で、運動選手は虫歯や歯槽膿漏が多いことが判明した。
ドイツのハイデルベルグ大学が原因を解明したところ、激しい運動をする人では、運動中に唾液が減り、口腔内がアルカリ性になっている傾向があることが分かった。
研究チームは、アスリート35人と、アスリートではないが健康な人35人に、35分のランニングに取り組んでもらった。
唾液を採取し化学的組成を調べたところ、アスリートの唾液は量が少なく、アルカリ性に傾いていることが判明。口の中がアルカリ性になると、歯石ができやすい状態になる。
研究者は「激しい運動をする習慣のある人は、定期的に歯科を受診して、歯のチェックを受けた方が良いでしょう」とアドバイスしている。
People of all ages more likely to indulge in alcohol on days when they're more active(ノースウェスタン大学 2014年9月22日)
Daily Physical Activity and Alcohol Use Across the Adult Lifespan(米国心理学会 2014年9月15日)
Effect of endurance training on dental erosion, caries, and saliva(Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports 2014年6月11日)


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