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特定保健指導の参加者は生活習慣病リスクが低下 メタボや肝機能も改善
2016年02月17日
特定保健指導に参加した人の方が、参加しなかった人に比べて、メタボリックシンドロームの該当者・予備群が減少し、腹囲や肥満の状況が改善した。さらに肝機能を示すASTやALTの検査値なども改善した――2012年度と2013年度の特定健診・保健指導の結果を比較した調査結果を健康保険組合連合会(健保連)が発表した。
調査は、2012年度特定保健指導の対象となった11万9,239人を、▽特定保健指導参加者(修了者)2万3,088人と、▽非参加者(修了者を除く指導対象者)9万6,151人の2群に分け、2013年度の特定健診でメタボリックシンドロームや健診検査値などにどのような変化が得られたかを調べたもの。
特定保健指導の参加者では「積極的支援」を受けた割合が低下
まず2013年度の保健指導レベルをみてみると、保健指導参加者の方が、非参加者よりも「情報提供(服薬あり)」と「積極的支援」の割合が低いことが分かった。特定保健指導は、対象者の生活習慣病リスクに応じて内容が変わり、よりリスクの高い人には「積極的支援」が行われる。2012年度に特定保健指導を受けた男性(40.09%)では、受けなかった男性(50.20%)に比べて、次年度に「積極的支援」を受けた割合が10ポイント低下した。



特定保健指導の参加者ではHDLコレステロール、ASTやALTがより改善
さらに、2013年度の健診レベルをみると、各種の検査値は、参加者の方が、非参加者よりも改善したことも分かった。特に次の項目では改善の度合いが大きかった。
▽AST(肝機能):男性参加者では0.78U/L改善し、非参加者の0.48U/Lよりも0.3U/L高かった。同様に女性参加者でも0.46U/L改善し、非参加者の0.08U/Lよりも0.38U/L高かった。


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