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作業関連疾患、就労支援と性差の研究紹介 労災疾病等医学研究普及サイト
2017年02月17日
独立行政法人 労働者健康安全機構は労働補償政策上、重要なテーマや新しい政策課題について研究を行っている。平成26年度は3領域、9テーマで研究を行っており、このうち「労働者の健康支援」領域では、「作業関連疾患」、「就労支援と性差」などをテーマに研究が進められている。
腕や手を過度に使用すると、首から肩、腕、手、指にかけて炎症を起こしたり、関節や腱に異常を来したりすることがある。これらの炎症や異常を来した状態は「上肢障害」と呼ばれるが、近年、発生数の多い疾患として「手根管症候群」が挙げられる。これは労働環境の変化により、パソコンなどの繊細な手作業を要する作業が多くなっていていることが要因の一つと考えられる。
しかし、まだ明らかでないことも多いことから、同機構では「作業関連疾患」の研究テーマにおいて、手根管症候群患者の作業内容や環境、時間、労働者の年齢、性別などを分析し、発症要因を探っている。同機構のホームページでは、三浪明男氏(北海道せき損センター)を研究代表者とする研究内容が閲覧できる。
一方、「就労支援と性差」のテーマでは、以下のような研究が行われている。
1. 内分泌環境からみた女性労働者の健康管理研究2. 夜間労働が女性の健康に及ぼす影響の研究
3. 副腎皮質ホルモンを指標とした女性の健康管理
4. 勤務条件・職種が女性の健康に及ぼす影響についての研究 このうち「内分泌環境からみた女性労働者の健康管理研究」では、夜間労働に伴う血中コルチゾール濃度と血中コルチゾン濃度の変化について、女性看護師と男性看護師とで再検討し、夜間労働による影響には男女の性差が存在するかどうかを再評価。また昼間勤務及び準夜勤務時の変化と深夜勤務の変化を比較検討し、内分泌環境の変化から女性労働者の健康管理に資する情報を収集・管理している。 HPでは愛媛労災病院の宮内文久氏と、和歌山労災病院の辰田仁美氏による研究内容を掲載。同機構がこれまで行ってきた働く女性に係る研究の知見を幅広く収録した『働く女性と健康』や、昨年11月に行った第14回女性医療フォーラムの紹介も行っている。 労災疾病等医学研究普及サイト(独立行政法人労働者健康安全機構)
「作業関連疾患」
「就労支援と性差」
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