女性の「心臓発作」の症状は男性とどう違う? 女性でも胸痛・発汗・息切れが多い 「性差医療」が必要
女性の心臓発作の症状は男性とは異なる?
心臓発作は、心臓の心筋に酸素をもたらす血流が大幅に減少するか、完全に遮断されたときに発症する。これは、心臓に血液を供給する動脈が、脂肪やコレステロールなど、プラークの蓄積によってゆっくりと狭くなり発症する。 心臓発作を起こした人の命を迅速に救うためには、すぐに治療を受けることが重要で、そのために心臓発作の警告サインを知っておく必要がある。 米国心臓学会(AHA)によると、心臓発作の警告サインとして多いのは、▼胸部の不快感、▼上半身の他の部分の不快感、▼呼吸困難、▼冷たい汗、吐き気、立ちくらみなどの兆候だ。女性の心臓発作の症状は男性と共通するものも多い
欧州心臓病学会(ESC)も、女性と男性に共通して、心臓発作の症状としてもっとも多いのは、▼胸痛、▼発汗、▼息切れ、としている。 「心臓発作の症状は、男性では"典型的"、女性では"非典型的"とラベル付けされることがよくあります。確かに、男女で症状は異なることもありますが、類似点も多くあることにも注意が必要です」と、オランダのユトレヒト大学医療センターのアンネマリン デ ボーア氏は述べている。 研究グループは、急性冠症候群(心臓発作または不安定狭心症)の症例について、過去20年間に発表された27件の研究を解析した。 その結果、急性冠症候群の症状として、もっとも多かったのは、男女とも胸痛だった(男性の79%と女性の74%が胸痛を経験) 一方で、女性は男性よりも、他の一般的な症状のいくつか、とくに背中やあごの痛み、吐き気や嘔吐、息切れを経験する可能性が高いことも分かった。 女性は男性に比べて、胸背部の痛みが2倍以上多く、吐き気や嘔吐が64%多く、息切れが34%多かった。 また、胸痛と発汗は女性と男性の両方でもっとも多く起こった症状だったが、女性は男性に比べて、胸痛の確率が30%低く、発汗の確率が26%低いという。女性では心臓発作による胸痛と発汗の症状は、男性よりもやや少ない。 ESCも、「性別が何であれ、心臓発作の症状について知っておき、症状が出た場合は、治療を受けるのを遅らせないことが大切です。すぐに緊急サービスに連絡してください」と注意を呼びかけている。心臓発作の警告サインを知っておきましょう
Sex Differences in Symptom Presentation in Acute Coronary Syndromes: A Systematic Review and Meta‐analysis (Journal of the American Heart Association 2020年5月4日)
Warning Signs of a Heart Attack (米国心臓学会)
Heart Attack Symptoms in Women (米国心臓学会)
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