3月1日から7日まで「子ども予防接種週間」 未接種者を生じさせない取り組みが大切 この機会にワクチンを
4月の入園や入学を前に、保護者に子どもたちの予防接種について関心を高めてもらおうと、日本医師会と日本小児科医会、厚生労働省は3月1日から7日を「子ども予防接種週間」と定め、啓発活動を重点的に実施する。 文部科学省と「健やか親子21」推進本部が後援。
NPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」のWebサイトによると、日本ではワクチンで防げる病気であるVPD(Vaccine Preventable Diseases)にかかる子どもたちが、欧米の国々に比べて多いという。そのためVPDの重大さやワクチンの大切さについて啓発し、さらなる予防接種率の向上が求められている。
そのような中、入園や入学前の時期に合わせて実施する予防接種週間では、各都道府県医師会などが地域の実情にあった取り組みを展開。令和5年も3月1日(水)~3月7日(火)までの7日間が「子ども予防接種週間」となる。
広報活動や相談対応のほか、通常の診療時間で予防接種を受けにくい人たちのために、土曜日や日曜日、夜間の時間帯などに予防接種体制を整えるところなどもある。日本医師会のWebページでは、協力医療機関のリストを公表している(実施については各医療機関に要確認)。
新型コロナウイルスの流行以降、外出控えの影響などから、世界的に見ても予防接種率は低下している。WHOの発表によると、2021年には過去最高の約4,000万人の子どもたちが麻疹ワクチンの接種を受けられなかったという。
日本でも新型コロナウイルスの流行期に接種率の下がった予防接種はあるが、啓発活動などにより再び上昇してきている。今回の予防接種週間でも、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、くれぐれも定期予防接種の未接種者を生じさせない啓発の取り組みが重要だとしている。
令和4年度「子ども予防接種週間」の実施について(厚生労働省)
子ども予防接種週間 各地域の実施内容(協力医療機関リスト等)【令和4年度】(日本医師会)
WHO「4,000 万人の子どもたちが、はしかの脅威にさらされている」(2022年11月24日)
NPO法人「VPDを知って、子どもを守ろうの会」サイト
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