ニュース
保健事業の継続性を、生涯にわたり途切れさせないために
「令和4年度地域・職域連携推進関係者会議」より
2023年03月16日
産業保健分野も課題が山積
厚労省労働基準局から「労働衛生行政の動向」の報告があったが、現在、産業保健分野でも、職場のメンタルヘルス、高年齢労働者の増加とそれに伴う健康課題への対応、女性就労者の増加に伴う女性の健康問題への対応など課題は山積している。
特に、本邦の全企業数の9割以上を占める中小企業の産業保健活動をどう実施していくのか。「そもそも中小企業では産業保健の担い手がいない」という指摘もあり、地域や保険者と連携を図っていかなければ体制の構築は進まないとの認識を示した。
厚労省は昨年10月に「産業保健のあり方に関する検討会」を設置し、これらの課題にどのように取り組むかの検討も始まっている。
これまで形骸化も指摘されてきた「地域・職域連携推進事業」だが、2019年に『地域・職域連携推進ガイドライン』も改訂し、本格的に具体的な取り組みの実施レベルまで展開しようとしている。今回のシンポジウムでも具体的な事例を取り上げていた。
今後、個人レベルの健康情報はますますデジタル化され、地域・職域レベルで共有化される時代になってくるだろう。これらを活用し、働く人も退職した人も関係なく、同じ質を保つような保健事業が地域住民に提供され、健康に暮らせる日が来ることを望みたい。
参考資料
令和4年度地域・職域連携推進関係者会議 資料(厚生労働省)
「地域・職域連携推進ガイドライン」を改訂しました(厚生労働省)
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「地域保健」に関するニュース
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】女性と男性はストレスに対する反応が違う メンタルヘルス対策では性差も考慮したアプローチを
- 2025年02月25日
- 【国際女性デー】妊娠に関連する健康リスク 産後の検査が不十分 乳がん検診も 女性の「機会損失」は深刻
- 2025年02月25日
- ストレスは「脂肪肝」のリスクを高める 肥満やメタボとも関連 孤独や社会的孤立も高リスク
- 2025年02月25日
- 緑茶を飲むと脂肪肝リスクが軽減 緑茶が脂肪燃焼を高める? 茶カテキンは新型コロナの予防にも役立つ可能性が
- 2025年02月17日
- 働く中高年世代の全年齢でBMIが増加 日本でも肥満者は今後も増加 協会けんぽの815万人のデータを解析
- 2025年02月17日
- 肥満やメタボの人に「不規則な生活」はなぜNG? 概日リズムが乱れて食べすぎに 太陽光を浴びて体内時計をリセット
- 2025年02月17日
- 中年期にウォーキングなどの運動を習慣にして認知症を予防 運動を50歳前にはじめると脳の健康を高められる
- 2025年02月17日
- 高齢になっても働き続けるのは心身の健康に良いと多くの人が実感 高齢者のウェルビーイングを高める施策
- 2025年02月10日
- 緑茶やコーヒーを飲む習慣は認知症リスクの低下と関連 朝にコーヒーを飲むと心血管疾患リスクも低下
- 2025年02月10日
- [高血圧・肥満・喫煙・糖尿病]は日本人の寿命を縮める要因 4つがあると健康寿命が10年短縮