健保連の特定健診実施率は8割近く、特定保健指導終了者は3割
健保連「2021年度 特定健診・特定保健指導の実施状況」公表
第4期(24年度)からは「アウトカム評価」導入へ
厚労省は23年3月、『特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(第4版)』を公表し、第4期(24年度以降)における変更点をまとめている。
特定保健指導の評価体系については、指導の成果で評価する「アウトカム評価」を実績評価とし導入することになった。特定保健指導を単に終了させることを目標とするのではなく、本来の目的である行動変容を伴う結果が求められることになる。
積極的支援では、初回面接による支援後、3カ月以上の継続的な支援を行うが、その際、アウトカム評価とプロセス評価を合計し、180ポイント以上の支援実施をすることが条件だ。
アウトカム評価では「主要達成目標」を「腹囲2cm・体重2kg減」とし、180ポイントを与える。また「生活習慣病予防につながる行動変容」として「喫煙習慣の改善(禁煙)」は30ポイント、「食習慣の改善」・「運動習慣の改善」・「休養習慣の改善」・「その他の生活習慣の改善」や「腹囲1cm・体重1kg減」を「その他目標」とし、各20ポイントの付与することを設定した。
今後は、特定保健指導の実施率が高ければよいということではなく、同時に高い質が求められるようになってくるだろう。
保健指導リソースガイドでは、令和6年度から開始となる「第4期特定健診・特定保健指導」に関連する情報をとりまとめています。随時更新しますので、最新情報の確認にお役立てください。
参考資料
統計データ(健診・医療費統計)(健康保険組合連合会)
令和3年度 特定健診・特定保健指導の実施状況(健康保険組合連合会)
2021年度 特定健康診査・特定保健指導の実施状況(厚生労働省)
特定健康診査・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き(第4版)(厚生労働省)
標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)(厚生労働省)


「健診・検診」に関するニュース
- 2025年08月21日
- 歯の本数が働き世代の栄養摂取に影響 広島大学が新知見を報告
- 2025年07月07日
- 子供や若者の生活習慣行動とウェルビーイングの関連を調査 小学校の独自の取り組みを通じた共同研究を開始 立教大学と東京都昭島市
- 2025年06月27日
-
2023年度 特定健診の実施率は59.9%、保健指導は27.6%
過去最高を更新するが、目標値と依然大きく乖離【厚労省調査】 - 2025年06月17日
-
【厚労省】職域がん検診も市町村が一体管理へ
対策型検診の新項目はモデル事業で導入判断 - 2025年06月02日
- 肺がん検診ガイドライン19年ぶり改訂 重喫煙者に年1回の低線量CTを推奨【国立がん研究センター】
- 2025年05月20日
-
【調査報告】国民健康保険の保健事業を見直すロジックモデルを構築
―特定健診・特定保健指導を起点にアウトカムを可視化 - 2025年05月16日
- 高齢者がスマホなどのデジタル技術を利用すると認知症予防に 高齢者がネットを使うと健診の受診率も改善
- 2025年05月16日
- 【高血圧の日】運輸業はとく高血圧や肥満が多い 健康増進を推進し検査値が改善 二次健診者数も減少
- 2025年05月12日
- メタボとロコモの深い関係を3万人超の健診データで解明 運動機能の低下は50代から進行 メタボとロコモの同時健診が必要
- 2025年05月01日
- ホルモン分泌は年齢とともに変化 バランスが乱れると不調や病気が 肥満を引き起こすホルモンも【ホルモンを健康にする10の方法】